青葉賞からダービー制覇へ!スキルヴィングはソールオリエンスに勝てるダービー馬候補の大物

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皐月賞はソールオリエンスの勝利で終わりました。

そしてファンが次に目を向けているのが
5月28日に開催される日本ダービーです。

ここでもソールオリエンスが勝利し二冠を手にすることができるのか、
それとも他の馬が勝つのかに注目が集まります。

そんな中、ソールオリエンスに勝てる存在がいるとして最近話題になっている馬がいます。

今回はそうしたソールオリエンスにダービーで勝てそうな
大物候補について見ていこうと思います。

ダービーで逆転しそうな大物候補

ダービーでの勝利を期待されている馬、それがスキルヴィングです。

ダービーで逆転しそうな大物候補

父キタサンブラック、母ロスヴァイセ、母父シンボリクリスエスという血統で
2020年3月25日に生まれました。

スキルヴィングという名前は北欧神話に出てくる神であるオーディンの別称です。

JRAに登録されている馬名の意味には
「高座につくものの意。母名より連想」と記載されています。

母のロスヴァイセがワーグナーの「ニーベルングの指輪」に出てくる登場人物名で、
このニーベルングの指輪が北欧神話をもとにした物語であることからの連想だと考えられます。

そんなスキルヴィングは1歳になると
ロスヴァイセの20という名前で一口馬主のキャロットクラブにおいて
総額3400万円、一口8.5万円で募集にかけられました。

この3400万円という価格は、1つ上の兄が父リオンディーズで3000万円だったことを考えると
かなりお手頃な価格設定でした。

これは生後半年ほどで左飛節OCD除去手術をしていることと、
さく癖があることが公表されていたからだと見られます。

このOCDというのは発育の過程で関節軟膏に壊死が起こってしまい、
それにより骨軟骨が剥離してしまう状態のことを指します。

脚の手術というとその後が心配ですが、
多くの場合は競走成績に影響しないと言われています。

ただ、出資する側からすれば少しでも不安要素は取り除きたいという心理があるため
クラブ側も比較的出資しやすい価格にしたものと見られます。

そんな経緯があった中で無事に満口となったスキルヴィングは、
2歳になり美浦の木村哲也厩舎に入厩すると、
10月に東京競馬場の芝2000mでデビュー戦を迎えます。

そこでは単勝4.8倍の2番人気に支持され、スタートで出遅れますが
後方で待機し直線で外から伸びて抜け出します。

最後は更に大外から追い込んできたヒシタイカンに差されたものの、
実力の一片を見せます。

この時、スキルヴィングから2馬身離れた3着のエエヤンは
後に3連勝でニュージーランドトロフィーを制しており
レースレベルとしても高いものがありました。

その後、11月の2歳未勝利では単勝1.7倍に支持され
スタートではまたも出遅れたものの馬群をうまく割って、
最後は3馬身突き放して勝利をあげました。

この勝利により放牧に出たスキルヴィング陣営は、3戦目を翌年2月のゆりかもめ賞に定めます。

このゆりかもめ賞は東京競馬場の芝2400mで開催されるレースで
日本ダービーと同じ舞台となっています。

過去には有馬記念を制したブラストワンピースや、
菊花賞2着のホオキパウェーブなどが出ている出世レースでもあります。

そんなレースで単勝1.5倍に支持されたスキルヴィングは再びスタートで出遅れます。

ただ長距離ということもあり後方で落ち着いて追走していき、
4コーナーから直線にかけて外から駆け上がりポジションを上げていきます。

そして東京競馬場の長い直線では、
外を豪快に伸びていき最後は2着馬に3馬身差をつけて快勝します。

この時のタイムは2分24秒8で、前日に行われた古馬3勝クラスのタイム2分25秒4を0秒6上回るものでした。

3歳の2月という時期にそれだけのタイムで走ることができたというだけでも
重賞級の実力を備えている可能性を感じさせます。

ただ、スタートしてからが遅いなど、まだ馬体は未完成で成長途上という印象です。

そのため無理をして皐月賞を目指すことはせず、
ダービートライアルの青葉賞へと駒を進めることとなりました。

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青葉賞からダービー制覇なるか

青葉賞には東京スポーツ杯2歳ステークスで3着となり、
若葉ステークスでは1番人気に支持されていたハーツコンチェルトや
弥生賞ディープインパクト記念で4着だったアームブランシュなどが出走しました。

いわば皐月賞にギリギリで出走が叶わなかった馬たちが集結したレースとなりそうです。

こうした強敵相手に、楽勝だったパフォーマンスを見ればダービーでも期待することができます。

ただ、一点だけダービーでの懸念点があります。

過去の歴史において、青葉賞を制してその後のダービーを制した馬はいません。

2002年のシンボリクリスエスはダービーでタニノギムレットに敗れましたし
2017年のアドミラブルはダービーで1番人気に支持されましたが、レイデオロの3着に敗れています。

そうした歴史をスキルヴィングが塗り替えることができるのかに注目が集まります。

前哨戦となる青葉賞を勝ったパフォーマンスを維持し、万全の体制でダービーへ挑んでほしいですね。

また、ダービーでこそ結果は出ていませんが青葉賞を制した後、
G1戦線で活躍した馬は多数います。

先程のシンボリクリスエスはその後天皇賞(秋)や有馬記念を連覇しましたし
2012年のフェノーメノは天皇賞(春)を連覇しています。

またゼンノロブロイは秋古馬三冠を制しました。

最近でも2020年に制したオーソリティは海外の重賞を制しています。

スキルヴィングもそうした名馬たちに肩を並べることができる素材の持ち主のはずで
ダービーだけでなく古馬になってからの活躍にも期待したいところです。

今年のクラシックは大混戦と言われていましたが
皐月賞でのパフォーマンスからソールオリエンスの一強とまで言われるようになりました。

そうした中で、同じ父のキタサンブラック産駒からこうしてまた一頭スキルヴィングという有力馬が現れたことは
今後のキタサンブラックの種牡馬としての価値もより上がっていきそうです。

将来的にはソールオリエンス、スキルヴィングの2頭が
先輩のイクイノックスに挑むという構図が見られることを期待したいと思います。

また、スキルヴィングの母系は完全なダート血統で
祖母、母とダートで勝利をあげています。

スキルヴィングはダートでも期待できそう

スキルヴィングはダートでも

おじにあたるヴァイトブリックもダート重賞で2着の実績があります。

そしてキタサンブラックも実は芝よりもダートの方が勝率や複勝率が上で
ウィルソンテソーロなどのダートのオープン馬を複数輩出しています。

そう考えると、将来的にはスキルヴィングもダートでの活躍が期待でき
ドバイワールドカップやブリーダーズカップ・クラシックといった
海外での走りも見られるかもしれませんね。

最終的にスキルヴィングがどういった舞台で花開くのかという点も注目したいところです。

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