セレクトセールで超高額取引された馬はどうなった?歴代最高取引馬トップ10のその後を追跡調査

超高額で落札された馬はその後どうなったのか

6億円を超える価格で落札された馬が、その後どうなったかご存知ですか?

競馬では、デビュー前の良血馬が何億もの価格で取引されることが多くあります。

その期待に応える競走成績を残した馬もいれば、
残念ながら期待に応えることができなかった馬もいます。

それでは、歴代の高額馬はその後どうなったのでしょうか。

既に競走年齢に達した馬たちの中から
歴代高額取引トップ10の馬たちのその後を追いました。

第10位 トーセンダンス

第10位は2002年に当歳セレクトセールで3億5175万円で落札されたトーセンダンスです。

父サンデーサイレンス、母ダンシングキイという血統の牡馬で
全姉にオークスを制したダンスパートナー、全兄にダンスインザダークがおり、
トーセンダンスもそれに並ぶ活躍が期待され、当時の歴代最高価格で落札されました。

後にアーモンドアイなどを管理する国枝栄調教師が預かり、
トーセンダンスは後藤騎手を背に2005年4月に3歳未勝利でデビューします。

しかし結果は4番人気で12着と大敗。

結局この1戦のみで現役生活を引退することとなりました。

ただ、これだけの良血であることから、未勝利ながら種牡馬入りを果たします。

毎年の種付け頭数はそれほど多くありませんでしたが、その中から菊花賞3着のユウキソルジャーを輩出しており
もう少しチャンスがあれば、さらなる活躍馬を出していたかもしれません。

残念ながら2015年8月1日付けで種牡馬としての供用を停止しています。

第9位 ラストグルーヴ

第9位は2011年に3億7800万円で落札された、ラストグルーヴです。

名前からわかる通り、名牝エアグルーヴ最後の産駒で、
父もディープインパクトということもあり上場前から非常に注目されていました。

セレクトセールの1歳市場に上場されると、山本英俊氏が3億7800万円で落札しました。

これは当時の牝馬歴代最高額でした。

この山本英俊氏は高額馬を多く持つ馬主で、
これまでに天皇賞(秋)を勝利したスピルバーグやペルーサといった馬を所有していました。

そんな山本英俊氏によりラストグルーヴと名付けられた彼女は、
3歳の3月に阪神芝1800mでデビューをします。

調教師は藤原英昭氏、騎手は福永祐一騎手という布陣で挑んだ新馬戦は
単勝2.2倍の1番人気に支持されて、見事優勝します。

その後の活躍が期待されましたが、ケガにより引退。

繁殖牝馬に転身します。

その血統から繁殖としても大いに期待をされていますが、
現在のところ青葉賞やダイヤモンドS2着のランフォザローゼスなどを出すにとどまっており
G1戦線で勝ち負けをするような馬は出ていません。

とはいえまだラストグルーヴは12歳ということを考えると
これからの産駒の活躍に期待したいところです。

第8位 ザレストノーウェア

第8位は2019年に3億8880万円で落札されたザレストノーウェアです。

父ディープインパクト、母ミュージカルウェイという血統の牡馬で、
アドマイヤの冠で知られる近藤利一氏に落札された馬です。

ただ、その後近藤利一氏は亡くなったっため大塚亮一氏が馬主となっています。

ザレストノーウェアの姉にはオークスと秋華賞を制したミッキークイーンがおり、
見栄えのする馬だったこともあり、近藤氏がダービーを勝つために落札したのではと当時言われていました。

そんな近藤利一氏の夢を乗せた馬でしたが、2022年6月末時点で8戦0勝と厳しい状況となっています。

障害レースや、未勝利ながら1勝クラスに挑むなどをしていますが最高が障害未勝利戦の3着。

今後の行く末が心配になりますね。

第7位 ダブルアンコール

第7位は3億9,960万円で落札されたダブルアンコールです。

父ディープインパクト、母ドナブリーニという血統で、
全姉にG1を8勝したジェンティルドンナがいます。

ダブルアンコールという名前も、こうしたジェンティルドンナの再来を期待しての名称かもしれません。

このダブルアンコールはDMMドリームクラブで2億9600万円という価格で募集されました。

落札価格より安い金額ですが、これはDMMドリームクラブが一口馬主事業に参入したばかりということもあり
宣伝目的という理由が強かったからと考えられます。

そんなダブルアンコールは現在も現役を続けており、13戦2勝。
直近のレースで1勝クラスを勝利しており、今後の飛躍が期待されます。

ただクラブ馬ということもあり、6歳の3月には引退が予定されています。

そう考えると残された期間はわずかですが、なんとか馬代金を回収できるだけの活躍を期待したいところです。

第6位 ダノンマイソウル

第6位はダノンマイソウルで4億4000万円で落札されました。

父ディープインパクト、母フォエヴァーダーリングという血統で、近親にゼンノロブロイがいます。

1億円からスタートすると見る見るうちに価格が上がっていき、最終的には4億円にまで到達しました。

落札したのはダノンの冠名で知られるダノックスの野田氏で、
調教師はリーディング常連の矢作芳人氏に決まりました。

デビューは2021年12月の2歳新馬戦で、単勝1.5倍の1番人気に支持されたものの4着に敗れます。

そしてそこから4連敗となり、現在も勝利を勝ち取ることはできていません。

2022年3月にはダートも試しましたが6着となっており、なかなか厳しい状況となっています。

第5位 リアド

第5位はリアドで5億760万円で落札されています。

こちらもザレストノーウェアと同じ年、近藤利一氏が落札した馬でした。

そして近藤氏が逝去した後、大塚亮一氏の名義となりリアドという名前が着けられています。

父ディープインパクト、母タイタンクイーンという血統で、兄に鳴尾記念を勝利したストロングタイタンがいます。

そんなリアドは友道康夫調教師のもとで管理され、2021年10月の新馬戦を単勝1.7倍の人気で見事に勝利。
2戦目の若駒Sもリューベックの2着、3戦目の毎日杯ではピースオブエイトの5着となっています。

まだ4戦しかしていませんが、重賞でも好勝負をしていることから今後の活躍に期待できるかもしれませんね。

第4位 ザサンデーフサイチ

第4位はザサンデーフサイチで5億1450万円で落札されています。

名前からわかる通り、フサイチの冠名でお馴染みだった関口房朗氏が落札した馬です。

父ダンスインザダーク、母エアグルーヴという血統で第9位でご紹介したラストグルーヴのお兄さんにあたります。

これまでのフサイチという冠名を頭につけず、最後につけることからも期待の高さが現れていますね。

そんなザサンデーフサイチは松田国英調教師に預けられ、2006年10月に2歳新馬でデビューします。

3戦目で勝ち上がるとその後は5歳で1000万下を勝利。その後は長く1600万下で走ります。

2010年には関口氏が大津地方裁判所によりフサイチセブンとともに差し押さえをされてしまい、
馬主は林進氏に変更となっています。

そうしたトラブルに巻き込まれたザサンデーフサイチですが、最終的に11歳となる2015年まで走り続け41戦3勝という成績を残しています。

競走馬引退後はその血統から種牡馬となりましたが2021年に供用停止となっています。

現在は競走馬の余生をサポートするTCCに入厩しています。

第3位 ショウナンアデイブ

第3位は5億6100万円で落札されたショウナンアデイブです。

ショウナンの冠で知られる国本哲秀氏が落札しています。

父ディープインパクト、母シーヴで姉にケンタッキーオークスを制したキャスリンソフィアがいる血統です。

高野友和調教師に預けられrたショウナンアデイブは、2021年10月にデビューすると4戦連続で2着と惜敗。
5戦目に嬉しい初勝利を飾ります。

ただその後は若駒Sで7着、京都新聞杯で8着と敗れており
重賞戦線で好勝負を演じるにはもう少し時間がかかりそうな印象です。

とはいえまだ3歳なので、今後の成長により素質が開花することを願いたいと思います。

第2位 アドマイヤビルゴ

第2位は6億2640万円で落札されたアドマイヤビルゴです。

アドマイヤビルゴは父ディープインパクト、母イルーシヴウェーヴという血統の牡馬で、
母はフランス1000ギニーを制した名牝です。

6億円を超える金額から大いに注目されたアドマイヤビルゴは、2020年1月に3歳新馬でデビューします。

武豊騎手を背に単勝2.4倍の1番人気に応え、その後京都新聞杯では4着に敗れるもデビューから5戦して4勝という成績を残します。

その後は重賞やG1に挑戦し敗れているものの、既に1億円近くを稼いでおり
今後成長しG1を複数回勝利することができるようになれば、落札価格を超える賞金を獲得できるかもしれません。

歴代高額馬の中でももっとも活躍している馬と言える馬です。

第1位 ディナシー

第1位は6億3000万円で落札されたディナシーです。

父キングカメハメハ、母トゥザヴィクトリーで兄弟にトゥザグローリーやトゥザワールドがいるという血統です。

母のトゥザヴィクトリーはエリザベス女王杯を制し、ドバイワールドカップでも2着という名牝で、
その血統からディナシーは超良血と言える馬でした。

当時はまだキングカメハメハの産駒がデビューしておらず、それでもこれほどまでに高額となったことで大きな話題となりました。

また、セールで落札した当初、代理人として購入した多田氏は「オーナーたちの希望は仏オークスに行くことです」と語っていたため
フランスでデビューをするのか、それとも日本でデビューをしてフランスに遠征するのかなどと様々な憶測が広がっていきました。

しかし、結局ディナシーは競走馬としてデビューすることはありませんでした。

噂では虚弱体質で競走馬になれなかったと言われていますが、実際には情報がなく不明です。

それでもこの血統ですから、競走馬にはなれなかったものの繁殖牝馬にあがることとなります。

繁殖牝馬としてはこれまで7頭が競走年齢に達していますが、最も活躍しているのがメイサウザンアワーです。

メイサウザンアワーは2022年2月に3勝クラスの初音Sに勝利しオープン入りを果たしています。

ディナシーが果たせなかった競走馬としての活躍は、この馬が背負っていくこととなりそうです。

落札額が高くても走るとは限らない

こうして見てみると、高額で落札された馬のほとんどがかなり厳しい状況だということが分かります。

逆に過去に150万円で落札されて、後にG1を何勝もするモーリスなどもおり、
馬をデビュー前に評価するということがいかに難しいかということですね。

2022年のセレクトセールでも4億円を超える馬が出ましたが、彼らがどのように成長していくかに注目が集まります。

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