ミックファイアが強すぎる!ダートの大物が地方で誕生し本気で世界を狙えそう

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地方馬マンダリンヒーローがサンタアニタダービーで2着になるなど
盛り上がりを見せるダート界ですが、
また一頭、非常に楽しみな馬が地方から出てきました。

他の馬との比較でいけば、中央競馬でもかなり良い勝負になるのではと思わせる逸材です。

今回はそんな地方から出てきたかなり楽しみな馬についてご紹介します。

圧倒的強さを見せる地方馬ミックファイア

圧倒的強さを見せる地方馬

今回ご紹介する馬はミックファイアです。

2020年4月5日生まれの3歳牡馬で、新ひだか町の高橋ファームで生まれました。

父シニスターミニスター、母マリアージュ、母父ブライアンズタイムという血統で、
兄弟に目立った活躍馬はいませんが、姉に中央で500万下を勝利したジュアンマリエがおり
母のマリアージュは1000万下を勝利しています。

そんなミックファイアは1歳になると北海道サマーセールに上場され、
そこで星加浩一氏に税抜500万円で落札されました。

そしてその後順調に育成が進むと大井競馬の渡辺和推厩舎へと入厩します。

渡辺和推師はこれまでにクレイジーアクセルや、ユーロビートといった
重賞級の馬を管理してきた方です。

そのもとで調教を積んだミックファイアは2022年9月23日の2歳新馬戦でデビューします。

そこでミックファイアはスタートするとすぐに先頭に立ち、
直線では後続を突き放すという圧倒的なレースを見せました。

それからも12月までに3戦すると、すべて逃げて上がり3ハロンで最速を叩き出すという
他馬との実力の違いを見せつけて快勝します。

戦った相手も決して弱い馬たちではありませんでした。

2戦目で5馬身差をつけて勝った相手ブルマリンシェールは、その後クラシックトライアルを勝利しており
3戦目で3馬身差をつけて勝った相手サベージは来年からJpn2になる、南関東の重賞京浜盃を後に制しています。

そんな強敵相手に楽勝したミックファイアでしたが、その後は休養に入ります。

脚元に弱さがあり、そのケアが必要となったのです。

そして約半年ほど経ち、休養明け初戦となったのが、
南関東のクラシック第一冠目である羽田盃でした。

ここにはこれまで戦ってきた相手以上に強い馬が揃っていました。

まず絶対的な本命として君臨していたのが、ヒーローコールです。

ヒーローコールは昨年の全日本2歳優駿で地方馬最先着となる4着に入り、
今年2月の雲取賞では、後にサンタアニタダービー2着となるマンダリンヒーローに勝利している馬です。

3月には中央競馬の伏竜ステークスにも挑戦し、ミトノオーの3着に健闘していました。

そんなこの世代でもトップクラスの実績を誇るヒーローコールは、
当日単勝オッズ1.4倍に支持されていました。

そしてミックファイアは3連勝中ではあったものの、半年ぶりということや
馬体重が前走からマイナス16キロということが敬遠されたのか、単勝13.6倍の4番人気となります。

そんな低評価をものともせず、ミックファイアはこの羽田盃でも躍動します。

道中は初めて先頭を譲り2番手で進むと、4コーナーで少しずつ押し上げて先頭に立ちます。

するとその外からヒーローコールもポジションを上げて徐々に迫ってきます。

直線に入るとヒーローコールがぐんぐんと脚を伸ばしますが、
それ以上にミックファイアの脚が勝ります。

ヒーローコールが差を詰めるどころか、逆にその差は広がっていきます。

そして最終的には6馬身もの差をつけて、ミックファイアが羽田盃を制しました。

3着には2戦目でくだしたサベージが入っており、
これまでのレースが決してフロックではないことを証明しました。

このレースでも上がり3ハロンでも1位を記録しており、
まさに実力の差を見せつけたレースでした。

着差だけで単純に考えることはできませんが、
ヒーローコールは全日本2歳優駿で、1着のデルマソトガケに0.9秒差
伏竜ステークスではミトノオーに0.8秒差で敗れています。

そして今回の羽田盃ではミックファイアに1.2秒差をつけられており
このタイム差だけで見れば、ミックファイアがいかにすごいかが分かります。

次は東京ダービー、そして中央馬も揃うジャパンダートダービーへと駒を進めてくるはずで
そこでどのようなレースを見せるかで、ミックファイアの真価が分かるはずです。

特にジャパンダートダービーにはマンダリンヒーローやデルマソトガケといった
米国でも健闘した馬が参戦を予定しているので、これらの馬にも楽勝するとなれば
視界は海外にまで広がってきます。

これまでの戦いぶりを見ると、そこまで期待できるほどのポテンシャルを秘めていると想像してしまいます。

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ミックファイアの今後が楽しみ

今後の夢が広がる馬

ミックファイアの羽田盃でのパフォーマンスを見れば、誰もが夢を見るのは分かります。

少し大げさかもしれませんが、
昨年まで世界最強馬として米国のダート界を席巻していたフライトラインを彷彿とさせるものがあります。

今後どこまで連勝を重ねていけるのか注目したいですね。

それにしても父のシニスターミニスター産駒は、ダートの大物をコンスタントに出しますね。

シニスターミニスターは現役時代に米国で13戦2勝でG1を1つ制しているものの、決して目立った成績の馬ではありませんでした。

そこを日高の生産者グループにより150万ドル(当時のレートで約1億7300万円)で購入されて
2008年に日本で種牡馬入りをしました。

導入された時の種付け料は150万円で、56頭の種付けという状況でした。

しかしそこからテーオーケインズやインカンテーション、
ドライスタウトといったダートの重賞馬を出していったことから
徐々に人気が高まっていきます。

そして2023年度の種付け料は500万円にまで高騰しましたが、即日満口となりました。

すでに20歳という高齢の域に達していますが、それでもこれだけ多くの生産者から需要があるというのはすごいですね。

まさに日高の星と言える存在です。

ミックファイアがこの父の名を更に高めていくことができればいいですね。

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