【オークス2023】リバティアイランドに距離不安説!?本質はマイラーで2400mは長すぎて持たない可能性

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リバティアイランドは距離が持たない?1600mから2400mになってどうなるのか

いよいよ2023年5月21日にオークスが発走します。

断然の注目は、前走桜花賞を衝撃の末脚で制したリバティアイランドでしょう。

オークスでも圧倒的な一番人気になるはずです。

しかし懸念点が1つあります。

それがオークスが2400mだという点です。

これまで1600mしか走ったことながいリバティアイランドは
距離面の不安がないのでしょうか。

今回は血統面、馬体面、そして過去の事例から
リバティアイランドに本当に不安がないのかを見ていきたいと思います。

血統面はマイルの方がいい?

リバティアイランドの血統表

まずは血統面から2400mという距離がどうなのかを見ていきましょう。

リバティアイランドの父はドゥラメンテです。

スマート競馬のWebサイトにある、種牡馬の特徴ページから
芝の各距離ごとの成績を見てみましょう。

ドゥラメンテの芝距離別成績

馬場・距離着度数勝率連対率複勝率
芝1000m0-0-0-40.0%0.0%0.0%
芝1200m5-10-7-1053.9%11.8%17.3%
芝1400m14-9-8-10110.6%17.4%23.5%
芝1500m1-0-1-146.3%6.3%12.5%
芝1600m37-40-27-25810.2%21.3%28.7%
芝1800m55-52-51-26712.9%25.2%37.2%
芝2000m46-48-48-3429.5%19.4%29.3%
芝2200m9-10-14-5610.1%21.3%37.1%
芝2300m0-1-0-10.0%50.0%50.0%
芝2400m5-8-5-339.8%25.5%35.3%
芝2500m2-1-0-818.2%27.3%27.3%
芝2600m6-3-6-2913.6%20.5%34.1%
芝3000m1-0-0-325.0%25.0%25.0%
芝3200m1-0-0-0100.0%100.0%100.0%

すると産駒は芝1200mでは勝率3.9%と苦戦をしているものの、
それ以上の距離になると3200mまでまんべんなく好成績をあげていることが分かります。

2023年5月時点で芝1600mでは勝率10.2%、複勝率28.7%で
芝2400mでは勝率9.8%、複勝率35.3%となっています。

これだけ見れば、ドゥラメンテ産駒は芝1600mでも芝2400mでも
問題ないことが見えてきます。

懸念点をあげるとすれば阪神芝コースでは勝率13.1%、複勝率33.7%ですが
東京芝コースでは勝率10.4%、複勝率30.4%と若干落ちることです。

これらのことから桜花賞の舞台である阪神芝1600mこそがドゥラメンテ産駒の最も力を発揮する舞台で、
東京芝2400mという舞台は若干ではあるものの、パフォーマンスを落としそうだと言えそうです。

ただ、父のドゥラメンテは皐月賞、日本ダービーの二冠を制しており、
そこを見ても東京芝2400mが決して合わないというレベルではなさそうです。

では、母系はどうなのでしょうか。

リバティアイランドの母はヤンキーローズで、母父はオールアメリカンという血統です。

母父のオールアメリカンはオーストラリアで走った馬で、
現役時代にはエミレーツステークスというG1を13番人気で制しています。

成績は24戦4勝で、G1を1勝、G3を1勝し、
走った距離は主に1000mから1600mという短距離の馬でした。

種牡馬入りしてからの代表産駒は、このリバティアイランドの母であるヤンキーローズで、
彼女はオーストラリアでスプリングチャンピオンステークスなどG1を2勝しています。

このヤンキーローズもデビューは芝の1100mからスタートしており、
芝2000mでG1を勝ったものの、芝2500mのクラウンオークスでは1番人気の14着と大敗しています。

さらに母母父のザールも、産駒は主に短距離からマイルを主戦場としています。

リバティアイランドの姉であるロムネヤも芝1800mまでしか走ったことがなく、長距離適正は未知となります。

こうしたことを見てみると、母系は比較的短距離の傾向にあります。

このような短距離傾向の母系とドゥラメンテの組み合わせは
先日NHKマイルカップを制したシャンパンカラーも同様で、産駒はマイルで活躍する傾向にあります。

これがリバティアイランドにどう影響を与えるかとなりますね。

もし母系が強く出ていれば、短距離からマイルを最も得意として、
オークスの2400mという距離は向かないと言えそうです。

ドゥラメンテも長距離の方が良い成績という訳でもありませんから、
桜花賞との比較だけで言えば、少しオークスでは割引が必要かもしれません。

では、次に馬体面を見てみましょう。

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馬体面もマイル向き?

リバティアイランドは馬体もマイル向き

馬体について見てみると、後駆のトモと呼ばれるお尻周辺の部分が非常に発達しており、
これが爆発的なスピードを生み出していると考えられます。

また、全体的に筋肉質で馬体面だけでみると短距離やマイル路線で活躍する馬に見えます。

これは人間でも短距離選手が筋肉質で、マラソン選手が細いのと同様で
大量の筋肉を持つことで一瞬のスピードは早くなるものの、長距離だと消費カロリーが多く厳しくなります。

リバティアイランドは、3歳の牝馬とは思えないほどの筋肉を持っており
中長距離よりはマイルの方が適正が高いと言えそうです。

血統は全く違いますが、馬体だけで言えばグランアレグリアに似ているタイプです。

そのため前走から800mも伸びるオークスでは、心配な面が残ります。

圧倒的な実力の差により、同世代の牝馬相手であればオークスでも勝てる可能性はありますが
将来的にはマイル戦線で世界と戦う馬の様に見えます。

こうして血統面や馬体面からは決して桜花賞よりオークスの方が適正が高いとは言えない様に見えます。

過去には同じ様に、桜花賞までは圧倒的なパフォーマンスを見せていたにも関わらず
オークスでその人気を裏切ることとなってしまったケースも見られます。

オークスでの圧倒的人気を裏切ってしまった馬たち

少しネガティブなデータとなりますが、
過去にも桜花賞で圧倒的なパフォーマンスを見せて、オークスで断然の1番人気になったものの
期待を裏切る結果となってしまった馬はいます。

まずは2014年のハープスターです。

ハープスターのオークス

ハープスターは阪神ジュベナイルフィリーズで2着となったものの、
桜花賞ではリバティアイランドと同じ様に、最後方から直線一気の末脚で勝利しました。

その時のパフォーマンスから、オークスでは1.3倍の1番人気に支持されました。

レースでは直線で大外を駆け上がりましたが、前を行くヌーヴォレコルトにわずかに及ばず2着となりました。

この時の鞍上は川田将雅騎手で、リバティアイランドではこの時の雪辱を晴らしてもらいたいですね。

また、2021年にはソダシが単勝1.9倍に支持されましたが8着に敗れています。

ソダシのオークス

ソダシはオークス前まで阪神ジュベナイルフィリーズ、桜花賞とG1を連勝し5戦5勝という完璧な成績でした。

そのためオークスでの勝利も間違いないと見られていましたが、
直線ではいつもの脚が見られず大敗してしまいました。

後の成績を見ればマイラーだったことが分かりますが、
当時は未知の距離だったということもあり多くの方が期待を寄せていたようです。

このように、オークス前までは長距離を走った経験がないため
適正距離がどこにあるのか分からず人気になり、結果敗れてしまうというケースはよく見られます。

さらに2004年には桜花賞を勝ち4戦4勝で挑んだダンスインザムードも、
単勝1.4倍に支持されながらも4着に敗れています。

ダンスインザムードのオークス

ダンスインザムードは兄に菊花賞を制したダンスインザダーク、姉にオークスを制したダンスパートナーがいる血統で、
長距離も問題ないはずでしたがそれでも勝つことができませんでした。

やはり800mも急に距離が伸びることで、
馬が対応できずに敗れてしまうといったことも起きるのがオークスという舞台なのかもしれませんね。

ちなみにそこから19年が経ち、今年のオークスには孫のヒップホップソウルが挑みます。

19年越しのリベンジを果たせるかに注目したいですね。

こうして見ると、リバティアイランドは断然人気でも決して安心できる状況ではないことが分かります。

果たして大本命のリバティアイランドは、無事にオークスも勝利し牝馬三冠を目指せるのでしょうか。
発走は2023年5月21日15時40分を予定しています。

しっかりとそのドラマを目に焼き付けたいですね。

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