愛すべきシルバーコレクター列伝。G1をついに勝てなかった惜しい馬たち

最強のシルバーコレクター。

レースで2着ばかりの馬のことをシルバーコレクターと呼ぶことがあります。

トップクラスの実力を持ちながら、なぜか勝つことができない彼らには多くのファンがついています。

今回はこうした愛すべきシルバーコレクターたちの中でも
ついにG1制覇に届かなかった馬についてご紹介していきたいと思います。

シーキングザダイヤ

G1をとれなかったシルバーコレクターとして最も有名な馬かもしれません。

シーキングザダイヤは父ストームキャット、母シーキングザパールという血統で2001年生まれの牡馬です。

父のストームキャットは北米でリーディングサイアーを3回獲得し、
母のシーキングザパールは日本調教馬として初めてヨーロッパのG1競走を制した名牝です。

そのためシーキングザダイヤはデビュー前から大きな期待を寄せられました。

新馬戦こそ5着に敗れるものの、その後はアーリントンカップ・ニュージーランドトロフィーの2重賞を含む4連勝をマークします。

NHKマイルC7着後は海外遠征し、ジュライカップ、そして母と同じモーリス・ド・ギース賞を走りますが12着・15着と終わります。

こうしたことでシーキングザダイヤは帰国後ダートへと照準を変更します。

そして復帰戦となった、とちぎマロニエカップを3着、兵庫ゴールドトロフィーでノボジャックを下し1着とダート戦線での存在感を示します。

ただ、翌年から苦悩のシルバーコレクターとなっていきます。

翌年は川崎記念から始動し、一気の距離延長を不安視する声もありましたが2着となります。
そして続くフェブラリーSも2着、シンガポール遠征後のマイルチャンピオンシップ南部杯も2着と、着々と2着を積み重ねていきます。

そして名古屋で行われたJBCクラシック6着後は、この馬の真骨頂ともいえる2着ラッシュを見せます。

ジャパンカップダート・東京大賞典・川崎記念・フェブラリーステークスの全てで2着となります。

中央ではカネヒキリにあと一歩の所で差され、地方では逃げるアジュディミツオーを捉えられずというレース内容もシルバーコレクター好きの心をくすぐるものでした。

その後休養明けの日本テレビ盃を制し、悲願のG1制覇へと挑みますがそこからも勝利することはできず2つの2着を増やします。

JBCクラシックではタイムパラドックスによるまさかの逃げ切り、JCダートでは3歳馬アロンダイトの大駆けに屈し、
最終的にG1での2着は9回にもなりました。

その後は2007年浦和記念を制するもG1制覇に至ることはなく、同年の東京大賞典6着を持って現役を引退することとなりました。

こうしたG1での2着回数は当時歴代最多記録でしたが、後にフリオーソにその記録も抜かれてしまいます。

2着回数の記録まで歴代2位となってしまった生粋のシルバーコレクターでした。

ちなみに引退後は種牡馬入りし日本からアメリカ、そしてチリへと渡り歩いています。

そしてチリではG1勝ち馬を出すなどの成功を収めているようです。

カレンブーケドール

カレンブーケドールはG1を3度2着に泣いたシルバーコレクターです。

2016年に父ディープインパクト、母ソラリアの間に生まれた牝馬で、
母のソラリアはチリのエルダービーなどG1を3勝しています。

カレンブーケドールはデビュー戦からいきなりアタマ差の2着となります。

ちなみにこの時の1着馬は2021年に安田記念を勝つこととなるダノンキングリーでした。

その後3戦目で初勝利を挙げて迎えた2019年4月のスイートピーステークス。
ここでは津村明秀騎手の手綱に応えて見事な勝利します。

しかしこれが競走馬人生での最後の勝利となってしまいます。

迎えた5月のオークスでは12番人気の評価という中で堂々の2着。

G1制覇の機運が高まった中で迎えた10月の秋華賞では2番人気に押されます。

しかし、最後の直線手ごたえ良く上がっていったもののクロノジェネシスに及ばず2着に敗れました。

さらに翌年のジャパンカップでも2着に敗れ、その後の2020年9月のオールカマーまでなんと4戦連続の2着に泣きます。

オークス、秋華賞、ジャパンカップといったG1で2着になりながら
G2やG3でも勝つことができず、結局2021年の天皇賞(秋)で12着と敗れた後に故障し引退となりました。

悲願のG1制覇は産駒に託されることとなったのです。

ウインバリアシオン

ウインバリアシオンは父ハーツクライ、母スーパーバレリーナという血統で2008年に生まれました。

馬名の由来は冠名であるウインにバレエの踊りの用語であるヴァリアシオンだそうです。

そんなウインバリアシオンの戦績は23戦4勝でその内、7回が2着となっています。

その2着に入線した7回のレースのうち3回はG2、4回はG1の舞台であり、
これだけの実力馬にもかかわらずG1タイトルを獲得することなく現役を終えることになってしまいました。

その最大の理由となったのが、同じ年に生まれたオルフェーヴルの存在です。

2着に入線した7回のレースのうち、4回はオルフェーヴルの2着に敗れているのです。

その中でも印象的なのはクラシックである日本ダービーと菊花賞です。

3冠馬となることになるオルフェーヴルが他の馬を圧倒する中、唯一食らいついていったのがウインバリアシオンでしたが、同期の怪物には及びませんでした。

さらにそこから二年後の有馬記念はオルフェーヴルの引退レースでした。

オルフェーヴルが他馬を圧倒し突き放す中、ゴールドシップなどの強豪を差し置いて
2着に入ったのがウインバリアシオンでした。

オルフェーヴルの引退レースにまたも2着に入ることで、同期の怪物の引退に花を添えたのです。

その後ウインバリアシオンは、天皇賞(春)や日経賞でも2着となり引退。

現在は青森で種牡馬生活を送っています。

エタリオウ

エタリオウは父ステイゴールド、母ホットチャチャという血統で、2015年に生まれた牡馬です。

2戦目の未勝利で勝ち上がると、その後は勝てそうで勝てない競馬が続きます。

500万下件を3連続で2着とすると、そのままG2青葉賞へと格上挑戦しそこでも2着となります。

これにより優先出走権を得た日本ダービーでは、13番人気ながら4着に健闘しトップクラスの実力があることを示します。

そこから神戸新聞杯、菊花賞、日経賞と重賞を3連続で2着となり
この時点で10戦1勝・2着7回・4着1回という成績で、「最強の1勝馬」と呼ばれるようになっていきます。

ただその後は天皇賞(春)で4着、宝塚記念では初の掲示板外となる9着に敗れるなど精彩を欠き、
翌年2020年の天皇賞(春)10着を最後にターフを去りました。

現役生活で稼いだ1億9570万円はJRAデビューの1勝馬として最高額となり、その名を歴史に残しました。

引退後一度は乗馬になると発表されましたが、種牡馬になることが電撃発表され喜んだファンも少なくないようです。

産駒から自身と同じ、または超えていくような個性派の登場に期待がかかります。

サウンズオブアース

エタリオウは最強の1勝馬でしたが、最強の2勝馬と呼ばれていたのがサウンズオブアースです。

サウンズオブアースは父ネオユニヴァース、母ファーストバイオリンという血統で2011年に生まれました。

3歳の2月に未勝利を脱出すると、直後の若葉Sで3着に入り素質の片鱗を見せます。

そして6戦目の、はなみずき賞を制すとそこからは重賞戦線へと進んでいきます。

京都新聞杯では8番人気で2着になり日本ダービーへと出走。
日本ダービーでは11着に敗れますが、休養明けの神戸新聞杯で2着、さらに本番の菊花賞も2着と、大レースで着実に2着を積み重ねていきます。

この年はトーホウジャッカルが3.01.1という驚異的なレコードを出した年で、それに0.1秒差と迫ったサウンズオブアースの実力も評価されました。

そして翌年の2015年も京都大賞典・有馬記念と注目度の高いレースで2着となり、2勝馬のまま賞金を積み重ねていきます。

特に有馬記念は重賞未勝利で制覇という快挙があと一歩の所まで来ましたが、
ゴールドアクターを首差捉えることができませんでした。

翌年の2016年も活躍を見せ、日経賞・ジャパンCで2着となりました。

この時点でG2の2着が4回、G1の2着が3回となりシルバーコレクターとして確固たる地位を築き上げました。

その後はドバイ遠征などもありましたが上位へと進出することができず、2018年有馬記念16着を最後に現役を引退します。

重賞勝ちはもとより3着も一度もないということで、最強の2勝馬という称号はもちろん真のシルバーコレクターとの呼び声も高い一頭です。

引退後は乗馬となりましたが、今でもその思い出を語るファンも少なくないようです。

シルバーコレクターの次世代に期待

シルバーコレクターの中でもステイゴールドやメイショウドトウのように、
最終的にG1勝利を果たす馬もいる一方で、こうして最後まで勝つことのできなかった馬たちもいます。

しかしその多くが、能力を買われて繁殖入りを果たしています。

彼らの子から、悲願のG1制覇を果たす馬が出てくることを期待したいですね。

あなたはこうしたシルバーコレクターたちについてどう思いますか?
ぜひ意見や感想をコメント欄にお寄せください。
最後までご視聴頂きありがとうございました。
またあなたとお会いできることを楽しみにしていますね。
 

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