【ユニコーンS2023展望】JRA3歳ダートの頂点を決める戦い。ダートの大物候補は誕生するか!?

【ユニコーンS2023展望】JRA3歳ダートの頂点を決める戦い。ダートの大物候補は誕生するか!? トップ画像

今年の3歳ダート路線は、例年になく大物が揃っています。

特にデルマソトガケヤマニンウルスミトノオーといった中央馬だけでなく、
マンダリンヒーローやミックファイアなど地方馬にも楽しみな馬がいます。

そうした中、これらの勢力と戦う新勢力による頂点を決めるレースが開催されます。

それはJRAの3歳ダート重賞ユニコーンステークスです。

果たしてここからダート界の頂点に立つ馬はいるのでしょうか。

今回はそんなユニコーンステークスに出走を予定している馬の中から
次なる大物候補について見ていこうと思います。

ユニコーンステークスに集まったダート界の大物候補たち

ユニコーンステークス

まずとても簡単にユニコーンステークスについて見ていきましょう。

ユニコーンステークスは1996年にJRAにおける
ダート路線の整備に伴い新設された重賞です。

創設された当初は9月に開催されており大井のスーパーダートダービー、
盛岡のダービーグランプリとともに
4歳ダート三冠(現在の3歳)の1つとなっていました。

しかしこの三冠路線が終了したことにより、6月に前倒しとなり現在はジャパンダートダービーの
前哨戦のような位置づけとなりました。

そして来年からは3歳ダート三冠が新設されるのに伴い、
東京ダービーの前哨戦として位置づけられる予定となっています。

特にJRA勢にとっては貴重な3歳ダート重賞で、
JRAにおける3歳ダートの頂点を決める戦いとして親しまれてきました。

勝ち馬にはタイキシャトルやアグネスデジタル、カネヒキリ、
ゴールドドリーム、ルヴァンスレーヴ、カフェファラオといった後のG1馬が多数います。

今年はデルマソトガケやヤマニンウルス、ミトノオーこそ出走しませんが、
JRAにおける3歳ダート路線におけるトップクラスの馬たちが出走しています。

このような今後のダート界を背負うかもしれない馬たちが揃った中、
特に有力な馬たちについて見ていきましょう。

ペリエール

ペリエール

まずはペリエールです。

ペリエールは父ヘニーヒューズ、母ソフトライム、母父フジキセキという血統の3歳牡馬です。

デビューから2連勝で挑んだ全日本2歳優駿はデルマソトガケの3着となり、
この世代のトップクラスの一頭であることを証明します。

そして翌年にはヒヤシンスステークスを1番人気で制すると、
3月にはUAEダービーに出走します。

そこでは再びデルマソトガケに敗れ4着となりましたが
海外の舞台でも力を発揮しました。

今回のユニコーンステークスにはデルマソトガケが出走してこないため
ここで初重賞制覇を果たしたいところです。

好位から競馬をでき、競馬が上手なので大崩れはしないはずです。

鞍上にはルメール騎手を迎え、万全の体制で出走します。

そしてこのレースには同じようにトップ戦線で戦ってきた馬がもう一頭います。

それがオマツリオトコです。

オマツリオトコ

オマツリオトコ

ヴィットリオドーロ、母マツリバヤシ、母父スマートボーイという血統です。

母のマツリバヤシはスマートボーイの代表産駒で、
現役時代には地方馬ながらG3エーデルワイス賞で2着に入っています。

そんな血統のオマツリオトコはデビュー戦のダート1000mを勝利すると
2戦目には芝の函館2歳ステークスに出走し3着と好走しました。

その後は再びダートに戻ると、ヤマボウシ賞を制し
続いてG2兵庫ジュニアグランプリも勝利し初重賞制覇を果たします。

その勢いで乗り込んだ全日本2歳優駿ではデルマソトガケとアタマ差の2着となりました。

先程のペリエールには1馬身差をつけており、この世代のトップを狙える馬であることを証明します。

しかし翌年の2023年にはヒヤシンスステークス13着、ニュージーランドトロフィー14着と
芝、ダートともに2ケタ着順となってしまいました。

ヒヤシンスステークスでは他より2キロ重い斤量、
ニュージーランドトロフィーでは芝のトップクラスのスピードに対応できなかったことが影響していそうでした。

そうした中、今回は他馬と同じ斤量でダートに戻ります。

再びトップ戦線へと戻るためにもここはなんとしても良い成績を挙げたいはずです。

この後のジャパンダートダービーへの賞金は足りているはずなので、
なんとか復調を期待したいですね。

鞍上にはデムーロ騎手を迎えています。

今回のユニコーンステークスにはこのようにすでに一線級で戦ってきた二頭がおり、
彼らが強い競馬を見せることが期待されています。

また、もしこれらの馬に他の馬が勝利した場合には、
その馬もダートのトップクラスでやっていけることになります。

ではその可能性を持った大物候補としてはどのような馬がいるのでしょうか。

Expand All

ユニコーンSからダート界の主役を狙う馬たち

グレートサンドシー

まず筆頭はグレートサンドシーです。

イントゥミスチーフ、母ゲームフォーモア、
母父モアザンレディという血統の米国産馬です。

デビュー戦のダート1400mを勝利すると、2戦目のヒヤシンスステークスではスタートで出負けし
ペリエールの4着に敗れます。

しかし3戦目となる昇竜ステークスでは同じように出負けしたものの
後方から鋭く追い込んで勝利します。

ヒヤシンスステークスでは中々前が開かずスムーズな競馬ができなかったことが大きく、
今回スタートで出遅れずスムーズな競馬ができれば逆転しても不思議ではありません。

レース映像を見る限り、芝スタートが苦手な印象もあるため
ここで勝利をしてジャパンダートに出走できればかなり面白そうな存在です。

距離面での不安も抱えてはいますが、それを補う能力の持ち主です。

鞍上に前走から引き続き川田将雅騎手を予定しているのも心強い点です。

また、一発を狙ってみたいのがニシノカシミヤです。

ニシノカシミヤ

ニシノカシミヤは父ディスクリートキャット、母ニシノケイト、母父ゴールドアリュールという血統です。

3月の昇竜ステークスでは13着と大敗してしまったのですが、
続く6月3日の2勝クラスでは古馬相手に4馬身差をつけて快勝しました。

この時は逃げて上がり3ハロンが35.3秒と非常に優秀でした。

重馬場だったことや52キロと軽量だったこともありますが、
今回はその時と同じ東京ダート1600mですので、
同じ様なパフォーマンスを見せられれば逆転があっても不思議ではありません。

鞍上の永野猛蔵騎手はこの馬にデビュー以来すべてのレースで騎乗しており
その素質に惚れ込んでいることが分かります。

そして最後にご紹介するのが、アイファーテイオーです。

アイファーテイオー

アイファーテイオーは父アイファーソング、母ピコット、母父ハーツクライという血統です。

父のアイファーソングは現役時代に重賞勝利がなく、
この世代の産駒は9頭しかいません。

ただ、現状エルコンドルパサーからつながる唯一のサイアーラインとなっており、
なんとか活躍馬を出して血をつなげたいところでした。

そうした中で現れたのがアイファーテイオーです。

3戦目の未勝利戦で勝ち上がると、
続く1勝クラスでは13番人気の低評価を覆し勝利しました。

さらに続くオープンの伏竜ステークスでは10番人気で4着と
このクラスでもやれることを示しています。

追い込みタイプなので東京コースは合っているはずで
血を更につなげるためにも、父を超える重賞制覇を期待したいと思います。

ユニコーンSを勝ちJDDに駒を進めるのは

このようにユニコーンステークスでは今後トップ戦線で戦っていきそうな馬が揃いました。

デルマソトガケやヤマニンウルス、ミトノオー、ユティタムといった主役級の馬こそ出ませんが
それでも今後のダート界を賑わす存在であることは間違いありません。

ここを勝利した馬が、7月のジャパンダートダービーに駒を進め
中央、地方のトップクラスの馬と戦う姿を楽しみにしたいですね。

【ユニコーンS2023展望】JRA3歳ダートの頂点を決める戦い。ダートの大物候補は誕生するか!?の関連記事