ついにダート三冠に向けた戦いが始まる!JRAで中距離のダート新馬戦がスタート

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2023年7月22日、ついにJRAでもダート中距離での新馬戦が始まります。

これまでの新馬戦は芝かダートの短距離で行われてきました。

それが札幌開催になることで、ダート1700mの新馬戦が組まれることとなったのです。

この世代は来年に新設されるダート三冠最初の世代でもあり
その最初の新馬戦は非常に注目が集まります。

中にはもっと早くデビューできたにも関わらず
ダートの中距離を待っていたという馬もおり、
かなりハイレベルな一戦となりそうです。

今回はそんな注目の新馬戦について見ていきたいと思います。

ダート中距離の王者を狙う馬たち

ラファールドール

今回最も注目したいのがラファールドールです。

ラファールドールは父ニューイヤーズデイ、母ティックルゴールド、母父ステイゴールドという血統の2歳牡馬です。

生産は社台コーポレーション白老ファームで、馬主は社台レースホースとなっています。

1歳の頃に社台サラブレッドクラブで総額2800万円、1口70万円で募集されていました。

父ニューイヤーズデイは2011年に米国で生まれており、
ブリーダーズカップ・ジュベナイルに勝利したものの、ケガにより2歳で引退しました。

当初はそこまで注目された種牡馬ではありませんでしたが
2世代目からフロリダダービーなどを制したマキシマムセキュリティが生まれたことにより一躍人気種牡馬となります。

そして2019年に社台グループが購入し、翌年から日本での種牡馬生活を開始しました。

つまりこの世代が日本で供用されてからの初年度産駒となります。

とはいえすでに米国で実績を築いた種牡馬のため、確実性は高く初年度産駒からの活躍が期待されています。

また、2歳でG1を制していることから産駒の早期からの活躍も見込まれています。

ラファールドールはそうした父の子で、
当初からダート適性の高さをうかがわせていました。

母系を見ても近親にJBCレディスクラシックを制したアンジュデジールや
川崎記念を制したオールブラッシュがいるという完全なダート血統です。

今年の3月にはゲート試験を合格していましたが、ダートの中距離に適性があると見られ
ここまでデビューを待つこととなりました。

馬体重は500キロを超える立派な体格をしており、
パワーとスピードを兼ね備えたタイプのようです。

調教の時計を見ると、100%完全に仕上がっているという状況ではなさそうですが
その素質の高さからデビュー勝ちも狙えそうです。

ジョッキーも横山武史騎手を確保しており、
来年のダート三冠に向けて良い競馬を期待したいところです。

そのラファールドールに対抗するのが、フルハートビートです。

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ラファールドールのライバル達

フルハートビート

フルハートビートは父ドレフォン、母ビートフォーセール、母父ハーツクライという血統の2歳牡馬で
生産高村牧場、馬主はサンデーレーシングとなっています。

セレクトセールで2000万円で落札され、
その後サンデーサラブレッドクラブで総額3000万円、1口75万円で募集にかけられました。

ドレフォン産駒はダートでの走りを期待されていたものの
まだJRAのダート重賞は未勝利という状況です。

また近親には阪神ジュベナイルフィリーズを制したダノンファンタジーなどがおり
芝でもやっていけそうな血統です。

それでも父はダートの条件戦で良い結果を出しており、
フルハートビートもダートが向かないということはないはずです。

こちらは4月にゲート試験を合格し、順調に乗り込まれてのデビューとなります。

まだ新馬らしくトモがゆるいようですが、
ドレフォン産駒は比較的早期から活躍できる傾向にあるので新馬戦での仕上がりに注目です。

ジョッキーは浜中俊騎手を予定しています。

最近浜中俊騎手はメイショウハリオとともに、かしわ記念や帝王賞を勝利しており
ダートでは好成績をあげています。

将来的にはこのフルハートビートとともにダートのグレードレースを戦う日もあるかもしれませんね。

また、このレースにはルメール騎手も参戦予定で
その騎乗予定馬はカリフォルニアという馬です。

カリフォルニア

カリフォルニアは父カリフォルニアクローム、母タイニーダンサー、母父サウスヴィグラスという血統の2歳牡馬です。

父のカリフォルニアクロームは米国で芝とダートのG1を勝利しており、
ドバイワールドカップも勝っている歴史的な名馬です。

2017年のペガサスワールドカップを最後に引退すると
米国で種牡馬入りをしました。

そしてその後、2019年にジェイエスが購入し2020年シーズンから日本で種牡馬生活を送っています。

日本では初年度から143頭と種付けをする人気ぶりで、
今回のカリフォルニアはその初年度産駒の1頭となります。

管理する伊藤圭三師は所属する永野猛蔵騎手を多く乗せる傾向にありますが、
そこにルメール騎手に依頼したということで、かなりこの馬に期待していることが分かります。

父は2歳の4月にデビューしており、産駒も仕上がりの早い傾向にあるはずです。

父にとって日本で生まれた産駒における初のJRA勝利となるか注目が集まります。

ルメール騎手がこの馬に騎乗しどのようなレースを見せるのかは
しっかりと確認しておく必要がありそうです。

他にもこの新馬戦には横山典弘騎手が騎乗予定のリワードファラオンもいます。

リワードファラオン

リワードファラオンは父スマートファルコン、母リワードクリエン、母父ケイムホームという血統の2歳牡馬です。

母も現役時代ダートを走っており、そこに父スマートファルコンですから
最初からダートを狙って生まれた子と言えそうです。

アンタレスステークス4着のリワードアンヴァルの近親にあたり、
中央のダートも合うはずです。

さらには古川吉洋騎手が騎乗予定のゼットスパンキー、
鮫島克駿騎手が騎乗予定のアセレラシオン、カフジテルビウムといった馬が出走を予定しています。

特にカフジテルビウムは兄にダートのオープンまでいったモズワッショイがおり、
父がサウスヴィグラスからシニスターミニスターに代わったことで
距離も融通が効くはずです。

カフジテルビウム

最近シニスターミニスターはミックファイアやテーオーケインズなどが大活躍しており
カフジテルビウムも決して侮れない存在です。

このようにいずれの馬もダート血統で、
ダートの中距離レースが施行されることを待ってのデビュー戦です。

ここからダート三冠へ

この距離と馬場に適性があると見込まれての出走ですので、
陣営も良い結果を出してほしいと考えているはずです。

その分混戦模様となる印象ですが、
果たしてここから来年のダート三冠へと挑む馬は現れるのでしょうか。

中央競馬からのダート三冠は出走枠があまり多くないため
早期から賞金を積み重ねておく必要があります。

そうした意味でも早い段階で勝利することは非常に重要となってきそうです。

ここを勝利した馬は、余裕のあるローテーションで1勝クラスやオープンに出走できるため
大きなアドバンテージとなるからです。

ちなみに昨年のこの舞台では社台レースホースのミラーオブマインドが勝利しました。

ミラーオブマインドはその後オープンのカトレアステークスで2着に入った後、
1勝クラスで足踏みが続いてしまっています。

カトレア賞で見せた脚を考えれば、もっと上にいける素材のはずです。

この馬も7月22日に出走する予定のため、こちらにも注目ですね。

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