ソダシが電撃引退!一体なぜ?繁殖牝馬としてどの種牡馬と種付けする?

2023年10月1日、ソダシが急遽引退することが発表されました。
一体なぜなのでしょうか?
そして引退後はどうなるのでしょうか?
今回はそんなソダシの引退理由と、今後について見ていきたいと思います。
白毛馬として世界初のG1を勝利したソダシ

ソダシは2018年3月8日にノーザンファームで生まれました。
祖母のシラユキヒメから母のブチコ、そしてソダシと3代続けての白毛馬として
生まれた時から大きな注目を集めました。
そして2歳の7月にデビューすると、そこから無傷の4連勝で阪神ジュベナイルフィリーズを制します。
これは、白毛馬にとって世界初となるG1制覇でした。
さらに翌年の桜花賞も制し、牝馬クラシック最初の一冠を制します。
続くオークスでは距離の問題もあり初めての敗戦を喫しますが、
続く札幌記念ではラヴズオンリーユーら古馬の一流相手に勝利します。
その後は秋華賞10着、チャンピオンズカップ12着と苦戦しますが
4歳となった初戦のフェブラリーステークスでは3着に入り
ダートでも走れることを証明します。
さらに続くヴィクトリアマイルでは復活の勝利を遂げ、
G1・3勝目をあげます。
また当日には東京競馬場のターフィーショップに「ソダシコーナー」を設けて
ぬいぐるみなどを販売しましたが、全て完売しており
その人気の高さは相当なものであることを証明しました。
そして翌年となった2023年のヴィクトリアマイルでも2着に入り、まだやれることをアピールしますが
次戦の安田記念で7着に敗れるとそこからは長期休養に入っていました。
この長期休養の理由は脚部不安で、
ノーザンファーム空港で療養しているところでした。
ではなぜソダシはこのタイミングで現役を引退することにしたのでしょうか。
Expand Allソダシが電撃引退をした理由

脚部不安により休養をしていたものの、まだ10月ということを考えれば
来年の繁殖シーズン前にもう一戦はできるはずです。
しかしそれにも関わらず現役を引退した理由は何なのでしょうか。
その理由の1つが、全妹であるママコチャの活躍です。
ソダシとママコチャは父クロフネ、母ブチコという血統です。
そして妹のママコチャは10月1日に行われたスプリンターズステークスにおいて
川田将雅騎手のエスコートにより見事勝利を果たしました。
この勝利によりママコチャは一躍、短距離界の女王となりました。
そしてこれが、ソダシが現役を引退する理由となりました。
この勝利を受けて、両馬のオーナーである金子真人氏は
ソダシを管理する須貝調教師に「ちょうどいいタイミングでバトンを渡せるんじゃないか」と連絡したそうです。
つまりソダシの後を、同じ血統のママコチャが引き継いでくれるため
引退をさせることにしたのです。
ママコチャはソダシと異なり白毛馬ではありませんが、
実の姉妹ということもあり、ママコチャが活躍することでソダシの役目は終えたと判断したのでしょう。
須貝調教師は「白毛馬として、次々と歴史的快挙を成し遂げてくれました」
「今後はお母さんとして、また新しい伝説を作ってくれればと願っています」と
コメントしており、ソダシへの感謝の言葉を述べていました。
ソダシの脚部不安がどの程度だったのかは分かりませんが、
こうして彼女は現役を引退することとなりました。
ではこの後はどうなるのでしょうか。
ソダシの今後は?

ソダシはこれまでG1を3勝した名馬です。
そのため現役引退後は繁殖入りすることが決まっています。
繁殖入りする先もノーザンファームに決まっており、
そこで今後は母親として生活することになります。
ソダシは競走実績はもちろんのこと、血統面からもかなり繁殖牝馬として期待ができます。
まずは、母父クロフネの活躍です。
ここ最近、母父クロフネの馬は多くの馬が活躍しています。
例えば有馬記念などを制したクロノジェネシスや、ジャパンカップを制したヴェラアズール、
大阪杯を制したレイパパレなどはみな母父クロフネの馬たちです。
これらの馬たちの父が全員異なるという点も、
母父クロフネの優秀さを表しています。
また、シラユキヒメから続く一族は現在かなり活力がある母系となっています。
その筆頭はソダシとママコチャですが、
それ以外にも芝とダートの重賞をせいしたハヤヤッコや重賞6勝のメイケイエールなどがいます。
そのためソダシも繁殖牝馬となれば産駒の活躍が期待でき、
オーナーとしてもできるのであれば早期に引退をし繁殖入りをさせてあげたいと考えていたはずです。
しかしソダシは競馬ファンのみならず多くの人から支持される
非常に人気の高い馬です。
そのような馬をすぐに引退させるのは競馬界全体にとってみると損失となる部分も大きくなります。
ソダシが出走することにより、多くの人が競馬に注目するため
新規の競馬ファンを獲得することにも貢献していたからです。
そうした競馬界全体のことを考えると、
ソダシについてはいつ引退をさせるのかの判断が難しい馬だったと言えます。
そうした中で、妹のママコチャがG1を制したことにより、
その人気をママコチャに移すことができると判断したのでしょう。
もちろんママコチャは白毛馬でないという点はありますが、
それでも妹が姉に代わってG1で活躍するというのは、ソダシファンも応援をしやすい状況です。
だからこそママコチャがスプリンターズステークスを制したこのタイミングこそが
ソダシにとってはベストな引退のタイミングだったと言えるのです。
強くてかわいいソダシが引退することは寂しいですが、
いつかは通る道ですし、今後繁殖牝馬として活躍することを期待したいですね。
それでは、ソダシは繁殖入り後、どのような種牡馬と種付けをするのでしょうか。
ソダシはどの種牡馬と種付けをする?

ソダシの血統を見てみると、父はクロフネで母父はキングカメハメハです。
そのため彼らの後継種牡馬とは種付けをする可能性は低くなります。
そうなると、やはりディープインパクト系の種牡馬との種付けとなる可能性が高まります。
また特にこの血統は、母、母父、祖母と金子真人オーナーが所有していた馬たちで占めています。
そのためソダシの父も金子真人オーナーが所有していた馬になる可能性が高いと言えます。
ただ現在ノーザンファームと深く関わりのある社台スタリオンステーションに金子真人オーナーの所有馬は繋養されていません。
そのため社台スタリオンステーションに繋養されているディープインパクト系ということで考えれば
キズナやコントレイルなどが候補にあがります。
そしてもし金子真人オーナーの種牡馬をということであれば、
レックススタッドで繋養されているマカヒキが候補としてあがってきます。
マカヒキは2016年のダービーを勝った名馬ですし実績的にソダシに劣ることはありません。
今年初めての種付けシーズンを迎えましたが、104頭と交配しており生産者の間でも高い人気を誇っています。
もしこのマカヒキとソダシとの2頭で配合をすれば、産駒はサンデーサイレンスの3×4、そしてフレンチデピュティの3×3の血を持ちます。
すこしフレンチデピュティの血が濃くなりそうな点が心配ですが、
最近はサンデーサイレンスの3×3という血統も良く見かけるのでそれほど心配する必要もないのかもしれません。
ただ、ダート馬に偏る可能性はありそうですね。
金子真人オーナーは3冠牝馬のアパパネも今年マカヒキと配合しており、
ソダシも同じようにする可能性はかなり高いと言えます。
そうなれば、人気ものの両親の血を受け継ぐ生まれながらのアイドルホースが誕生することになります。
そんなソダシの初仔の誕生は最短で2025年、デビューは2027年となります。
もう少し先ではありますが、今からワクワクしてきますね。