【天皇賞(秋)2023】なぜジャックドールは乗り替わりに?天皇賞(秋)での本気度は

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今年の天皇賞(秋)はイクイノックスやドウデュースらが参戦し
まさに現役最強馬を決める戦いとなります。

そんな中、主役候補の一頭であるジャックドールが
武豊騎手から藤岡祐介騎手へと乗り替わりとなることが発表されました。

一体なぜ陣営は藤岡祐介騎手を選んだのでしょうか。

今回はそんな天皇賞(秋)における乗り替わりの謎について見ていきたいと思います。

武豊騎手と大阪杯を制したジャックドール

武豊騎手と大阪杯を制したジャックドール

これまでジャックドールは、武豊騎手により大きな成果をあげてきました。

2022年12月の香港カップで初めてのタッグを組むと、そこでは7着に敗れましたが
続く大阪杯では見事逃げ切り優勝しました。

これがジャックドールにとって初めてのG1勝利で、
それ以降も常にジャックドールの鞍上には武豊騎手がいました。

武豊騎手はサイレンススズカに代表するように逃げ馬との相性が良いことで知られています。

特にスタートが抜群にうまく、さらに逃げ馬の負担とならない騎乗により
最大限の能力を発揮させることができると言われています。

しかしそうした中、今年の天皇賞(秋)では武豊騎手ではなく藤岡祐介騎手が乗ることとなりました。

今年のJRAリーディングを見てみると、現在武豊騎手は8位で
藤岡祐介騎手は25位となっています。

また、G1勝利で言えば武豊騎手は80勝しており、
一方の藤岡祐介騎手はわずか1勝です。

こうした実績を考えると、武豊騎手が降ろされる理由は見当たりません。

では一体どのような理由から、今回ジャックドールは乗り替わりになったのでしょうか。

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ジャックドールが乗り替わりとなった理由は?

ジャックドールが乗り替わりの理由は?

この理由には複数考えられます。

1つめは、武豊騎手がドウデュースを選んだということです。

ドウデュースは2022年のダービー馬で、この時にイクイノックスにも勝利しています。

海外遠征こそ馬場の適性がなく大敗してしまいましたが、
今年初戦の京都記念では余裕の勝ちっぷりを見せました。

ただ、そこからドバイターフを直前で取り消して以来、一度も走っていません。

そのため動向が不安視されていましたが、
今回天皇賞(秋)で復帰することとなりました。

ダービー馬とはいえ、半年以上の休み明けで初戦からどうなるかは分かりませんが
その素質に惚れ込んでいる武豊騎手ですから、
ジャックドールよりドウデュースを選んだということは大いに考えられます。

先日の凱旋門賞の時に、武豊騎手はグリーンチャンネルのゲストとして出演しました。

そして来年の凱旋門賞は、もし引退していなければドウデュースで挑みたいと語っていました。

オーナーのキーファーズさんも夢は武豊騎手で凱旋門賞を勝つことと明言しており
その絆は深いものがあります。

これまでドウデュースにデビューからすべて武豊騎手が騎乗していることからもそれが分かります。

そのような馬が同じレースに出てくるので、今回は泣く泣くジャックドールを選ばなかったということでしょう。

また、他にも今回の乗り替わりの理由は考えられます。

それは親子でのG1制覇を果たすためです。

ジャックドールを管理するのは藤岡健一調教師です。

彼は藤岡祐介騎手の父ですので、
もしジャックドールが藤岡祐介騎手が乗り勝利すれば親子による偉業達成となります。

藤岡健一調教師は現在62際で、定年まで10年を切っています。

そうしたことを考えると、G1を勝利できそうなチャンスはあまり多くありません。

そのような中で巡ってきた今回のチャンスで親子制覇を夢見ることは決しておかしくありません。

また、元々ジャックドールには藤岡祐介騎手がこれまで何度も騎乗してきました。

過去16戦の内、9回は藤岡祐介騎手が騎乗しており
ここ最近は武豊騎手に譲っていたとはいえ、
本来の主戦ジョッキーは藤岡祐介騎手だと言っても過言ではありません。

ただ、藤岡祐介騎手が騎乗した際には2022年の大阪杯で5着、天皇賞(秋)で4着と
期待されながらも人気より下の着順となってしまっています。

そうしたことから武豊騎手に乗り替わりとなってしまっていたと考えられますが、
今回再び手元に戻ってきたことを考えれば、藤岡祐介騎手にとっては非常に気合いが入る場面と言えます。

ここで結果を出し、イクイノックスやドウデュースに勝利することができれば
再びジャックドールの主戦となるだけでなく、
他の調教師や馬主からも注目が集まり良い馬が回ってくるようになります。

藤岡祐介騎手は現在37歳で、川田将雅騎手と同期です。

川田将雅騎手がリーディングトップを走る中、藤岡祐介騎手は過去最高が2020年の11位と
中堅どころとしてもがいている状況です。

G1勝利も2018年のケイアイノーテックのみで、
2023年にはそもそもG1への騎乗が皐月賞で15着だったワンダイレクトのみとなっています。

そのようなことを考えれば、藤岡祐介騎手にとって今回の天皇賞(秋)はまさに正念場と言えそうです。

では、実際ジャックドールは今回天皇賞(秋)を勝つチャンスがあるのでしょうか。

天皇賞(秋)での強力すぎるライバルたち

天皇賞(秋)での強力すぎるライバルたち

結論から言えば、今回はかなり厳しい戦いとなりそうです。

まず先程からもご紹介していますが、
大本命としてイクイノックスがいます。

イクイノックスは現在ロンジンワールドベストレースホースランキングで1位となっており、
実質的に世界1位の馬です。

ドバイシーマクラシックで圧勝した時上位に来た馬たちは、
その後欧州で次々とG1を勝っており
かなりメンバーが揃っていたレースでした。

例えば2着だったウエストオーバーは凱旋門賞でも2着に入っています。

更に6月の宝塚記念で2着だったスルーセブンシーズは凱旋門賞で4着に入っており、
それらの比較からもイクイノックスは世界でもチャンピオンクラスであることが分かります。

そのような相手が参戦してくるのですから、ジャックドールとしては非常に高い壁だと言えます。

それでもイクイノックスはドバイシーマクラシックと新馬戦を除けば
後ろからレースを進めるタイプのため、前残りの展開であればジャックドールに分があります。

もちろん簡単にはいかないでしょうが、
そうした展開を活かして勝利をもぎ取ってもらいたいところです。

また、武豊騎手が選んだドウデュースも強敵です。

なんといってもダービーでイクイノックスに勝利した馬ですから
そのポテンシャルの高さは疑いようがありません。

長期休養明けという点が気になりますが、最近の過程を見る限り体調は問題なさそうです。

東京競馬場との相性も良いはずで、イクイノックス同様に決して侮ることのできない一頭です。

他にも牝馬二冠馬でいまだ馬券外になったことのないスターズオンアースも出走を予定しています。

大阪杯でこそジャックドールに敗れましたが、
これは秋華賞以来半年ぶりの復帰戦だったことや、
比較的前残りだった展開によるものが大きかったと言えます。

今回も約5ヶ月ぶりの実践ではありますが、エリザベス女王杯ではなく
牡馬混合のこちらを選んできたということは勝機があると陣営は見込んでいるはずです。

他にもジャスティンパレスなど強豪が勢ぞろいした印象ですが、
ジャックドールにもチャンスはあります。

なぜなら有力馬の多くは後ろから競馬を進めるスタイルだからです。

特にイクイノックスが後ろで控える競馬をした場合
多くのライバルたちはイクイノックスをマークします。

そうした展開の中で一頭楽に逃げることができれば、
イクイノックスが最後に爆発的な末脚を披露したとしても、
粘り込むことができる可能性はあります。

ハードルは非常に高いですが、ここで勝利をもぎ取り
調教師、そして騎手にとって待望のG1勝利をプレゼントしてほしいですね。

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