ミシェル騎手がついにJRA騎手試験を受験!合格する確率はあまり高くない?気になる試験の内容と外国人騎手の受験成績

ミカエル・ミシェル騎手がJRAを受験。合格可能性は?

先日JRAから2023年の騎手免許試験の申請者が発表されました。

競馬学校生6名の他に4名の外部の人物が申請をしており、
その中に、フランスの女性騎手ミカエル・ミシェル騎手が入っていることが分かりました。

以前から日本で通年免許を取得することについて言及していた彼女。

今年ついに受験を決意したようです。

このミシェル騎手の挑戦は果たして成功するのでしょうか。

今回はそんなミシェル騎手の試験合格の可能性について見ていきたいと思います。

ミシェル騎手がJRAの騎手免許に合格する確率は?

実はJRAの通年免許は、外国人にとって非常に難しいものとなっています。

まず試験の内容について簡単に見てみましょう。

2023年度の騎手免許試験の要綱を見てみると
騎手免許取得を目指す受験者は3パターンに分かれます。

1つ目がJRAの競馬学校卒業者
2つ目が地方競馬の騎手免許を所有している人物
そして3つ目が、それ以外の人物です。

この3パターンにより試験項目が変わるのですが、
ミシェル騎手は外国で騎手をしているため3つ目に該当します。

ではこの3つ目はどのような試験が行われるかについて見てみましょう。

試験は一次試験と二次試験に分かれます。

一次試験は2022年9月28日に行われ
そこでは学力試験、騎乗技術試験、身体検査、体力測定が実施されます。

最初の学力に関する試験では、
競馬関係法規と、
馬学、衛生学、基本馬術、その他競馬に関する知識及び一般常識
の2つがそれぞれ100点満点で出題されます。

ただし委員会が、実績が優秀であると認めた外国の騎手に対しては
競馬関係法規及び中央競馬の騎手として必要な競馬に関する知識
という項目で100点満点での試験になります。

さらに騎乗技術試験および体力測定についても免除となります。

ミシェル騎手が委員会にどのように判断されるかは分かりませんが、
過去にJRAが設定した短期免許の成績要件は満たしていたため、
実績のある騎手として認められる可能性は高いと考えられます。

また、この学力試験は日本語の他に英語での受験も認められており
現在アメリカ競馬で騎乗をしているミシェル騎手にとってはその点も有利に働きそうです。

日本と海外とでは法律が違うのでその点は注意が必要ですが
ジョッキーとして活躍している方ですから、勉強をすればそのあたりは問題ないはずです。

ただ、この学力試験は非常に難しいことでも有名で
母国語でない英語もしくは日本語でそれらをどこまで解くことができるかは分かりません。

ちなみに学力試験の合格点はおおむね6割以上であることです。

一次試験の合格発表日は10月6日を予定しており、
もし合格をすると次は二次試験に進むこととなります。

二次試験は2023年1月25日に実施されます。

そこでは学力に関する口頭試験と騎手技術試験、さらに身体検査と人物考査があります。

ここでも実績のある外国人騎手であれば、学力試験の一部と騎乗技術試験に関する一部が免除もしくは変更となります。

ただ、問題なのは口頭試験が日本語で行われることです。

一次試験では英語でも大丈夫でしたが、二次試験ではすべて日本語のみとなります。

ミシェル騎手は日本での免許取得のために、日本語を勉強してきているそうですが
どこまで日本語ができるのかは未知数です。

また、騎乗技術試験についても実績が認められる外国人騎手の場合、技術に関する口頭試験が実施されます。

内容は分かっていても、日本語でどのように話せばいいのか分からないということにならないことを祈りたいですね。

こうした試験を経た後、合格発表は2023年2月7日に予定されています。

ここで合格を勝ち取れば、晴れてJRAの通年免許を取得することができます。

もちろん理想はこうしたステップを踏んで合格し、日本の騎手となることですが
その難易度はかなり高いものとなっています。

実際にこれまで複数の外国人騎手が通年免許を獲得しようとして、不合格となっています。

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JRA騎手免許に落ちた外国人ジョッキーたち

今では日本でジョッキーとして活躍しているミルコ・デムーロ騎手も受験初年度である2013年に一次試験で不合格となった経験があります。

ミルコ・デムーロ騎手は、この受験の前まで何度も短期免許を取得して日本で騎乗をしてきました。

その中にはネオユニヴァースでのクラシック二冠や、その息子であるヴィクトワールピサでの有馬記念制覇など数多くの実績も含まれます。

そうした中、2013年にJRAが騎手免許試験の要綱に外国人騎手の通年免許について明文化しました。

そして丁度この時、彼の地元であるイタリア競馬は財政破綻寸前となっており、多くの騎手や調教師が海外移籍していた時期でもありました。

そのためミルコ・デムーロ騎手も主にフランスで騎乗をしていましたが、こうしたタイミングが重なり日本への移籍を決意したようです。

これまで日本で多くのG1を勝利してきたミルコ・デムーロ騎手ですから、当然日本への移籍は叶うものだと思われていました。

しかしフタを開けてみれば、一次試験で不合格となってしまったのでした。

これは当時一次試験から日本語のみでしか受験できないという縛りがあったことも影響しています。
当時彼はすでに日常会話程度なら日本語を話すことができましたが、それでも「難しかった」と筆記試験特有の言い回しなどに苦労したようです。

そんなミルコ・デムーロ騎手はそれでも諦めず翌年も受験をし、
クリストフ・ルメール騎手とともに日本で初めての通年免許を取得した外国人騎手となりましたが、
2013年の不合格は、いくら実績を持っていても試験の内容が悪ければ不合格にする厳格さのある試験だということを内外に知らしめました。

そのためミシェル騎手が日本で騎乗したらファンの間で人気となることは間違いないものの、
成績が基準に満たなければ、容赦なく落とされてしまうはずです。

他にも、一次試験で不合格となってしまい諦めたケースもあります。

それはモレイラ騎手です。

その魔法の様に馬を持ってくる手腕から「マジックマン」との愛称を持つモレイラ騎手。

ブラジル出身で香港競馬に所属する彼は、年間勝利記録を更新するなど香港を代表する騎手として活躍していました。

日本でも何度か短期免許を取得して騎乗していて、2018年にはJRA史上最速の294戦目での100勝をあげています。
さらにエリザベス女王杯ではリスグラシューに騎乗して見事優勝するなど、日本の競馬に適応していました。

そんなモレイラ騎手は2018年に騎手試験を受験しましたが、残念ながら一次試験で不合格となってしまいました。
丁度この年から一次試験は英語でも可と明記されていたにも関わらずです。

このまさかの不合格についてモレイラ騎手は
「残念…心が痛んでいる。家族がいるので今の気持ちを乗り越えたいが、次のプランまでは時間が必要です」と述べるしかできませんでした。

そしてその後彼はJRAの騎手試験を受験することはなく、再び香港を拠点に活動しています。

このように、日本で多くの実績を作ってきた騎手でも試験では不合格となってしまっています。

ミシェル騎手は日本での実績は、地方競馬で30勝をあげた程度となっており
ミルコ・デムーロ騎手やモレイラ騎手と比べると見劣りします。

それでも合格をもぎとるのであれば、学力試験において文句のつけようがない成績を出すしかありません。
合格基準が「おおむね60点以上」となっているので、若干のミスは許される可能性はありますが、
ミシェル騎手は英語も決してネイティブではありませんので、かなりの努力をしないと合格を勝ち取ることは難しいはずです。

こうして見ると、なかなか簡単にはいかないかもしれませんが
もしミシェル騎手が日本のジョッキーになれば、藤田菜七子騎手、今村聖奈騎手らと並んで人気の女性騎手となるはずです。

日本の競馬界をさらに盛り上げるため、ぜひ頑張ってほしいところですね。

あなたはこうしたミシェル騎手による騎手試験の受験についてどう思いますか?
ぜひ意見や感想をコメント欄にお寄せください。
最後までご視聴頂きありがとうございました。
またあなたとお会いできることを楽しみにしていますね。
 

 

 

 

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