ディープインパクトの最高傑作と言えば誰?カテゴリーや距離別に見てみる

ディープインパクト最高傑作は誰?

競走馬としてだけでなく種牡馬としても大きな足跡を残したディープインパクト

数々の名馬を輩出しましたが、その最高傑作と言えば、あなたはどの馬を思い浮かべるでしょうか。

今回は短距離、中距離、長距離、ダート、障害など分野別に誰が最高傑作なのかを見ていこうと思います。

短距離での最高傑作

ディープインパクト産駒がまだJRAのG1で勝利していないレースは、
高松宮記念とフェブラリーステークス、そしてチャンピオンステークスの3つのみとなっています。

つまり短距離とダートでの活躍馬があまり出ていないということになります。

そうした中でももっとも短距離で成果を出した馬と言えば、グランアレグリアでしょう。

これまでディープインパクト産駒が達成していなかったスプリンターズステークス制覇を最初に成し遂げました。

グランアレグリアは他にも高松宮記念でも、クリノガウディーの降着もありましたがモズスーパーフレアとのハナ差の2着となっており
非常に惜しい競馬をしました。

1200m戦はこの高松宮記念とスプリンターズステークスの2戦のみではありますが、
JRAの短距離G12つで1勝、2着1回という成績はスプリンターとして最高クラスの実績と言えそうです。

他にも芝1400m以下の重賞を勝った馬というと、スワンステークスを勝ち、高松宮記念、スプリンターズステークスのいずれも2着となったミッキーアイル
阪神カップを制したリアルインパクトなどがいますが、G1を制したのはグランアレグリアのみです。

そのためディープインパクト産駒の短距離での最高傑作と言えば、グランアレグリアとなりそうです。

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ダートでの最高傑作

続いてはダートでの最高傑作を見ていきましょう。

短距離と同じかそれ以上に活躍馬が少ないダートでは、いまだJRAのG1を勝利した馬はいません。

そのため地方でのG1やJRAでのダート重賞の成績から判断していくこととなります。

地方のG1を勝利したのは、2018年にJBCレディスクラシックを勝利したアンジュデジールです。

6番人気ながら最後はラビットランをハナ差しのぎ優勝しています。

他にもアンジュデジールはスパーキングレディーや、エンプレス杯、マリーンカップなどの地方交流重賞を勝利しており、
ダートで活躍したディープインパクトの筆頭となっています。

ディープインパクトの産駒は総じて馬体重が軽い傾向にあり、そのためダートだとパワー不足となってしまうようです。

また、日本競馬では芝レースの方が高額賞金も多く、G1級の馬達はダートではなく芝を使うということも影響していそうです。

アンジュデジールに関しても最初は芝を使っていましたが、3歳のフィリーズレビューで13着と大敗したことからダートに切り替えており
もし芝でも好成績であればダートには挑戦していなかったかもしれません。

また、アンジュデジールは母父がダートで活躍した産駒を多く出したフレンチデピュティという血統がダート馬となった理由かもしれませんね。

ということで、ダートでの最高傑作は唯一ダートのG1を勝利しているアンジュデジールと言えそうです。

障害レースでの最高傑作

ディープインパクト産駒の中には障害で活躍した馬もいます。

ディープインパクト産駒は中・長距離で活躍している馬も多く
その豊富なスタミナを武器に障害でも躍動するようです。

そうした産駒の中でJ・G1を勝利した馬は、2014年の中山大障害を制したレッドキングダムです。

レッドキングダムは中央競馬でデビューするも未勝利戦を勝ち上がることができず、地方へ移籍します。

そこで2勝し再び中央に戻ってきたものの、500万下を勝ち上がることができなかったことから5歳で障害レースへと転向します。

するとそこで才能が開花し、障害8戦目で見事中山大障害を制しました。

他にもディープインパクト産駒の障害馬としては新潟ジャンプステークスを勝利したタイセイドリーム
阪神ジャンプステークスを制したメイショウブシドウなどがいます。

そうした中でJ・G1を勝利している馬は先程のレッドキングダムのみのため、
現時点でのディープインパクト産駒最高の障害馬はレッドキングダムと言えそうです。

マイル路線での最高傑作

ここまでは対象のカテゴリーのG1を勝利した馬が1頭のみでしたので、ほぼ迷うことなく最高傑作を選ぶことができました。

しかしここからは複数の馬がG1勝利しているので、人によって最高傑作とする馬が異なってくるかと思います。

そこで今回はG1勝利数、獲得賞金額の面で一番の馬を選んでいきたいと思います。

マイル路線で複数のG1を勝利した馬という点ではグランアレグリアとリアルインパクト、ヴィルシーナ、ミッキーアイル、フィアスインパクト、サクソンウォリアーが挙げられます。

このうちフィアスインパクトとサクソンウォリアーは海外で走った馬です。

特にサクソンウォリアーはイギリス2000ギニーを制した名馬で、日本産馬初のイギリスクラシック制覇を達成しました。

そうした海外での快挙という面では非常に価値があるのですが、全体の実績と考えるとやはりグランアレグリアがマイル路線でも突出しています。

グランアレグリアはマイルG1を5勝しており、生涯獲得賞金額も10億円を超えています。

G1勝利数、そして獲得賞金額の面で見てマイル路線でもグランアレグリアが最高傑作と言えそうです。

海外競馬での最高傑作

サクソンウォリアーで海外競馬にも触れましたので、今度は海外を拠点にしていた馬にも目を向けてみましょう。

ディープインパクト産駒は海外でも多くの活躍馬を出しています。

例えば先程のサクソンウォリアーはイギリスのクラシックを制覇しましたし、スタディオブマンは同じ年にフランスダービーを制しました。

また、フィアスインパクトはオーストラリアでG1を3勝し、オーストラリアの最優秀中距離馬を受賞しています。

そうした海外で活躍する馬の中でも最も注目を浴びた馬は、スノーフォールかもしれません。

スノーフォールは2歳時こそ7戦1勝と成績はさえませんでしたが、3歳になると覚醒します。

イギリスオークス、アイルランドオークス、そしてヨークシャーオークスと3つのオークスを立て続けに勝利したのです。

特にイギリスオークスでは242年の歴史の中で史上最大着差となる16馬身差で勝利し、世界中から注目を集めました。

残念ながら期待された凱旋門賞での勝利はなりませんでしたが、イギリスオークスで見せた圧巻のパフォーマンスは今も語り継がれています。

このような活躍をする馬が複数いる中でどの馬が最高傑作と言うのかは難しいところですが
こうしたパフォーマンスを見せたことや、G1を3勝していることからスノーフォールをここでは挙げたいと思います。

長距離での最高傑作

ここからは非常に難しくなってきます。

ディープインパクト産駒の活躍馬が多くいる中・長距離路線での最高傑作とは一体誰になるのでしょうか。

まずは長距離路線について見ていきましょう。

日本の競馬において長距離レースというと菊花賞と天皇賞(春)の2レースとなります。

この2レースともに勝利したディープインパクト産駒はこれまで2頭います。

それがフィエールマンワールドプレミアです。

両馬とも優れたスタミナを発揮し、長距離では無類の強さを見せました。

その中でもフィエールマンは天皇賞(春)を連覇しており、有馬記念でも4着、3着と好走しており
長距離路線での最高傑作となればこの馬になりそうです。

凱旋門賞こそ最下位となってしまいましたが、そのスタミナはディープインパクト産駒の中でも突出したものでした。

中距離・クラシック路線での最高傑作

ここがもっとも難しい路線になります。

この路線は日本競馬においても王道路線となっており、ディープインパクト産駒の活躍馬が多くいます。

G1を複数勝利した馬だけでもここで挙げるには多すぎる状況です。

その中で有力候補としてはジェンティルドンナラヴズオンリーユーコントレイルの3頭です。

ジェンティルドンナは牝馬三冠を達成し、さらにジャパンカップ連覇やドバイシーマクラシック制覇などG1を7勝しています。

さらにジャパンカップではオルフェーヴルを破るなど、戦ってきた相手も非常に強力で、この路線を代表する馬であることは間違いありません。

対するラヴズオンリーユーは国内でオークスを勝利しただけでなく、香港でのG1勝利、
そして日本馬としてはシーザリオ以来となるアメリカでの芝G1制覇、日本馬初となるブリーダーズカップ制覇を成し遂げました。

その功績は非常に大きく、日本の歴史を動かしたという面でも有力です。

そしてコントレイルは言わずとしれた牡馬三冠馬で、父ディープインパクトに続く親子での達成となりました。

その後もアーモンドアイ、デアリングタクトとの三冠馬3頭によるジャパンカップでの対決も惜しい2着となり、
生涯で一度も馬券外になることはありませんでした。

この3頭が実績面から言えば、この路線で最も有力な候補となります。

その中でも、G1勝利数で最も多い7勝をあげ、海外での実績もあるジェンティルドンナこそが
中距離・クラシック路線では最高傑作と言えるかもしれません。

それではこれらを総合した、ディープインパクトの最高傑作と言えば一体誰になるのでしょうか。

全体を総合した最高傑作は?

ディープインパクトの最高傑作は、牝馬で言えばやはりジェンティルドンナでしょう。

G1勝利数や、戦ってきた相手、そして勝利したG1レースの格などどれをとっても最高クラスです。

繁殖牝馬としても、ジェラルディーナがオールカマーを制しており、今後その牝系は広がりを見せそうです。

また牡馬ではコントレイルとなるでしょう。

親子での牡馬クラシックでの三冠達成というのは、これまでの日本競馬の歴史で誰もなし得なかった快挙です。

三冠達成後は古馬との戦いで惜敗が続きましたが、最後にジャパンカップを勝利したという点も大きなポイントです。

今後種牡馬としてディープインパクトの様な活躍を見せることができるのかに注目が集まります。

ではジェンティルドンナとコントレイルどちらが最高傑作としてふさわしいのかと言うと、
G1勝利数および獲得賞金という面で見ればジェンティルドンナとなります。

ただ、最後はこの基準を曲げてでも親子での牡馬クラシック三冠達成を果たし、馬券外に一度もならなかったコントレイルこそ
もっともディープインパクトに近い存在だとして最高傑作にあげたいと思います。

ということでまとめると、
ダートの最高傑作はアンジュデジール
障害はレッドキングダム
短距離・マイル路線はグランアレグリア
中距離はジェンディルドンナ
長距離はフィエールマン
そして、様々な要素を総合した最高傑作はコントレイル
となります。

 

もちろん様々な意見があると思いますので、この結果はあくまでも一個人のものです。
あなたはディープインパクト産駒の最高傑作と言えば誰だと思いますか?

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