
2022年のエリザベス女王杯、マイルチャンピオンシップ、ジャパンカップとG1で外国人ジョッキーが上位を占めました。
やはり海外のトップジョッキーはすごいと思い知らされる結果となりましたね。
そうした中、今度は2022年12月からデヴィッド・イーガン騎手とバウルジャン・ムルザバエフ騎手が短期免許を取得して日本で騎乗するようになりました。
特にイーガン騎手はまだ23歳という若さなのですが、一体どんな騎手なのでしょうか。
レーン騎手やムーア騎手に並ぶような存在なのか、その評判や特徴など正体について探ってみたいと思います。
イーガン騎手は何がすごい?
イーガン騎手は1999年生まれの23歳で、アイルランドで生まれました。
父のジョン・イーガン氏も過去に騎手をしており、母のサンドラ・ヒューズ氏は調教師の娘という競馬一家で生まれました。
さらに祖父も調教師で、叔父はイギリスで3年連続リーディングジョッキーとなったリチャード・ヒューズ騎手がいるという
まさに競馬界のサラブレッドといった家系です。
そんなイーガン騎手がはじめてレースに参加したのは13歳の頃で、その時はポニーレースだったそうです。
2018年にプロのジョッキーとなると、8月にはG2のリリーラングトリーステークスを勝利し初重賞制覇を成し遂げます。
さらに翌年の2019年5月にはイギリス1000ギニーで3着となり、
その騎乗が認められたのか11月にはサウジアラビアのファイサル王子とミシュリフの主戦騎手契約を結びます。
そしてこのミシュリフとのコンビで2021年にサウジカップ、ドバイシーマクラシック、そしてイギリスのインターナショナルステークスを勝利し、
イーガン騎手は一躍世界が注目する若手騎手となりました。
活躍はこのミシュリフとのコンビにとどまらず、2022年にも9月にイギリスクラシックの1つであるセントレジャーを制しています。
日本では短期免許交付の基準が非常に高く、イギリスを主戦場とする騎手の場合、リーディング5位以内に入らなければ免許は交付されません。
例えば同じくイギリスで活躍するトム・マーカンド騎手は昨年2位、今年4位のため2022年11月に短期免許の交付を受けました。
そうした中、イーガン騎手はまだトップ10には入っていないのですが、直近2年間でJRAが指定する国際G1である
ドバイシーマクラシックとインターナショナルステークスを制していることから今回免許を取得することができたようです。
つまり今回はミシュリフによってもたらされた短期免許と言えそうです。
そんなイーガン騎手ですが、実は日本へ来るのは初めてではありません。
2022年8月のワールドオールスタージョッキーズにも選出され、出場していました。
これもミシュリフによるG1制覇による影響が大きかったと思われます。
ただ、残念ながらこの時は最下位の14位となってしまいました。
これだけを見るとジョッキーとしての腕はまだまだなのかと思ってしまいがちですが、
長身を生かしたバランスの良い追い方は、馬の末脚を伸ばす力があります。
最初の週から重賞で騎乗馬がいるとのことで、馬主や調教師からも期待されていることが分かります。
ちょうどレーン騎手やムーア騎手と入れ替わりでやってくるということもあり、騎乗依頼は殺到しそうです。
ちなみに他に日本との関係で言うと、凱旋門賞に出走するためイギリスに滞在していたフィエールマンの調整を手伝ったり
同年代の団野騎手がイギリスに単身武者修行をした際には一緒に住んでいたそうです。
もしかするとその時に日本の競馬のことを聞き、今回の来日につながったのかもしれませんね。
イーガン騎手と同じ1999年生まれの騎手と言うと、JRAでは西村敦也騎手と服部寿希騎手の2名が該当します。
西村騎手が重賞2勝、服部騎手が重賞未勝利ということを考えるとその年代で世界を股に活躍しているのはすごいの一言ですね。
西村騎手も今年フランスに挑戦した経験があるので、海外競馬には興味があるはずです。
同い年の2人が交流を重ね切磋琢磨することを期待したいところです。
騎乗期間は2022年12月10日から2023年の1月末までを予定しており、栗東所属となります。
日本でどのような活躍を見せるのか注目したいですね。
また、ほぼ同じ時期にもうひとり短期免許が交付される世界のトップジョッキーがいます。
それがムルザバエフ騎手です。
Expand AllドイツNo.1ジョッキー、ムルザバエフ騎手
ムルザバエフ騎手は、1992年生まれのジョッキーです。
カザフスタン出身で、現在はドイツを拠点に活動しています。
もともとチェコで3年連続リーディングジョッキーとなっており、2016年にドイツへ移籍。
そしてドイツでも2019年から3年連続でドイツリーディングジョッキーとなっており、
2022年も1位を獲得することが確実視されています。
2021年には2位のシュタルケ騎手が58勝という中で110勝をあげており、
まさにドイツを代表する騎手と言える人物です。
短期免許の交付は12月17日からなのですが、2022年のジャパンカップでドイツ馬のテュネスへ騎乗しに来日しており、
その時には土日で8鞍に騎乗しました。
残念ながらジャパンカップでは9着に敗れてしまいましたが、そのリベンジを短期免許期間に果たしてもらいたいと思います。
ちょうど同じく短期免許で来ているクリスチャン・デムーロ騎手が2度の騎乗停止を受けており、
先程ご紹介したように、レーン騎手とムーア騎手が入れ替わりで帰国しました。
その代役としてムルザバエフ騎手には騎乗依頼が多く集まってきそうです。
特徴としてはヨーロッパ系の騎手特有の、ズブい馬を動かす騎乗に長けていることが挙げられます。
テュネスを管理するシールゲン調教師からは「ラストスパートの追い比べにものすごく強いジョッキー」と評価されています。
ドイツでリーディング2位のシュタルケ騎手が日本にやってきた時にある程度活躍をしていたことから
ムルザバエフ騎手はそれ以上に活躍してくれそうです。
2022年12月17日から2023年3月7日までの期間滞在する予定ですので、
もしかするとその間にG1を勝利するかもしれませんね。
他にも今年は中央競馬にクリスチャン・デムーロ騎手、トム・マーカンド騎手、ホリー・ドイル騎手が短期免許で来ていました。
クリスチャン・デムーロ騎手は早速エリザベス女王杯をジェラルディーナで勝ちましたし、
トム・マーカンド騎手もジャパンカップでデアリングタクトを4着に持ってきました。
ホリー・ドイル騎手は来日して目立った成績は挙げられませんでしたが、
毎週10鞍以上騎乗をしており、関係者からの評判は決して低くありません。
2021年はコロナの影響により短期免許の交付ができなかったので、
その鬱憤を晴らすような活躍を外国人ジョッキーには見せてもらいたいと思います。
そして日本競馬の魅力を知ってもらい、世界へとその情報を広めてもらいたいところですね。
世界有数のトップジョッキー達が日本でどのような競馬を見せるのか、注目していきましょう。