レモンポップは種牡馬として超期待!ダート界の頂点に立ちそう

レモンポップ競走馬よりも種牡馬として大成功しそう

レモンポップがG1フェブラリーステークスを勝利しました。

これでデビューから11戦すべてで連対という安定感もすごいですが
何よりそのスピード、そして血統面から種牡馬としても大いに期待ができる馬です。

その血統を見てみるとむしろ競走馬としてより
種牡馬としての方が活躍できるのではないかと、思わせてくれるほどです。

そこで今回は、まだ少し気が早いのですが
レモンポップの種牡馬としての魅力について見ていこうと思います。

当初全く期待されていなかったレモンポップ

期待されていなかったレモンポップ

まずは簡単にレモンポップのこれまでの経歴を見てみましょう。

レモンポップは2018年2月15日に、アメリカで生まれました。

父レモンドロップキッド、母リーチアブル、母父ジャイアンツコーズウェイという血統です。

そして2018年11月に開催されたキーンランドセールにて、7万ドルでパカパカファームが購入します。

父レモンドロップキッドは2017年に種付け料4万ドル(約500万円)に設定されており、
それを考えると非常に安い価格でした。

後で詳しくご紹介しますが、レモンポップは母系も非常に優秀で血統面では申し分ありません。

それでもこのような安価で落札されたということから、
この当時はほとんどの人に注目すらされなかった馬だったようです。

落札された後日本へやってきたレモンポップは、
パカパカファームの代表が同じく代表を務めるゴドルフィンの日本法人を馬主とし走ります。

2020年11月にデビューをすると新馬戦、カトレアステークスと連勝しますが、
そこから脚部不安により1年の長期休養に入ります。

復帰したのは3歳となった2021年12月のことでした。

しかしレモンポップはそこから2戦連続で2着になった後、
一気に4連勝でオープンのベルセウスステークスを勝利します。

続くG3の武蔵野ステークスではギルデッドミラーの2着となりますが、
年が明けて挑んだG3根岸ステークスでは、そのギルデッドミラーに2分の1馬身差をつけて快勝します。

そして2023年2月19日に開催されたG1フェブラリーステークスでは
直線半ばで先頭に立つと、迫るレッドルゼルを相手にせずG1初挑戦で勝利を飾ります。

これによりG1馬となったレモンポップは、3億円近くの賞金を稼ぎ出す馬となりました。

そして今後ドバイや交流G1などで勝利を重ねていけば更に賞金を稼ぎ出すこととなります。

わずか7万ドルで購入された馬がG1を勝ち、何億円も稼ぐというまさにミラクルを起こしたのです。

そんなレモンポップは、その血統背景から種牡馬としても非常に期待がされています。

次からはそのレモンポップの血統面から見た種牡馬としての魅力について見ていきたいと思います。

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種牡馬として大成功しそうなレモンポップ

レモンポップは種牡馬として大成しそう

先程も少しご紹介しましたがレモンポップは父レモンドロップキッド、母アンリーチアブルという血統です。

父のレモンドロップキッドは現役時代にアメリカのダートG1を5勝した名馬で、
種牡馬として多くのG1馬を輩出しました。

後継種牡馬としては日本でもアポロキングダムや、ビーチパトロールといった馬がいます。

アポロキングダムは現役時代に500万下条件止まりでしたが、
種牡馬としてはJG1を勝利したアポロマーベリックや、ダートのオープンクラスを勝利したアポロビビを輩出しています。

また、ビーチパトロールは初年度産駒が3歳になったばかりですが、
オープンの芙蓉ステークスを制したシーウィザードなどを輩出しています。

このようにレモンドロップキッド産駒の種牡馬は日本でもある程度成功している状況となっています。

レモンドロップキッドの父がキングカメハメハと同じキングマンボという点も
日本にフィットしそうな血統と言えます。

また、レモンポップは母系も非常に優秀なものとなっています。

まず祖母の兄には、名種牡馬デインヒルがいます。

このデインヒルはイギリス・アイルランドのリーディングサイアーを3回、
フランスのリーディングサイアーを2回獲得した大種牡馬です。

さらにシャトル先のオーストラリアではなんと9回ものリーディングサイアーに輝きました。

そのため後継種牡馬も多く、デインヒルダンサーがイギリス・アイルランドのリーディングサイアーに
ダンシリがフランスのリーディングサイアーに、
そしてフライングスパー、リダウツチョイス、ファストネットロックといった馬が
オーストラリアでリーディングサイアーに輝いています。

現在はデインヒル系を確立している存在で、そのような馬がレモンポップの近親にいるというのは非常に心強い存在となります。

他にも5代母のナタルマはノーザンダンサーの母で、
6代母のアルマームードの孫からはサンデーサイレンスの父であるヘイローが出ています。

このように、レモンポップの母系は多くの名種牡馬を生み出しており、
レモンポップの種牡馬としての活躍を大いに期待させるものとなっています。

特にキングカメハメハを父に持つ繁殖牝馬と交配して、キングマンボのクロスを作る生産牧場は多く出てきそうです。

レモンポップを管理する田中博康調教師も「種牡馬にしなければならない馬」と語っており、
その血統構成が魅力的であることを認識しています。

特に日本競馬は最近ダートに力を入れており、ダート種牡馬の需要は高まっています。

2024年からはダート三冠が始まるので、これまで以上にダート競馬が盛り上がっていきそうなのです。

そうしたことからか、同じくフェブラリーステークスを勝利し種牡馬入りをしたモーニンなどは、
2022年に167頭もの繁殖牝馬と種付けをしています。

他にもダートG1を5勝したゴールドドリームも2022年に181頭を集めており、
社台スタリオンステーションにいない馬でもダート種牡馬は大人気となっています。

レモンポップは今後の活躍次第ではありますが、それ以上の数が見込めそうです。

ちなみに繋養先ですが、ゴドルフィンの所有のため社台スタリオンステーションではなく
ダーレー・ジャパンとなることが見込まれています。

現在ダーレー・ジャパンにはパイロやフリオーソといったダートで活躍馬を出している種牡馬がいますが、
それらに混じってエース級となることを期待したいところですね。

こうしたダートの短距離馬というと、サウスヴィグラスが思い起こされます。

サウスヴィグラスはJBCスプリントなどを制した名馬でしたが、そのスピード能力を産駒にうまく引き継ぎ
地方競馬のリーディングサイアーに何度も輝きました。

レモンポップが根岸ステークスやフェブラリーステークスで見せたスピードを考えれば
ダート短距離で活躍する産駒を多く輩出してくれそうです。

地方競馬やJRAの下級レースではダートの短距離が開催されることが多く、
その点もで大きな需要を得られそうです。

この魅力的な血統構成と、レモンポップの持つスピードにより
種牡馬入りを期待する生産者はかなり多いものと見込まれます。

すでに5歳ということもあり、来年か再来年には種牡馬入りすると思われるので
そこから産駒が活躍するのは今から5年後くらいでしょうか。

もしかすると10年後には、レモンポップ産駒がダート界を席巻しているかもしれませんね。

それほどの能力と血統を持つ馬だと言えそうです。

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