今年のケンタッキーダービーに日本馬が3頭参戦!?米国三冠を制するか

今年は米国でも日本馬旋風が吹き荒れるかもしれません。
米国三冠の1つケンタッキーダービーに日本馬3頭が参戦しようとしています。
しかもただ参戦するだけでなく、今年はかなり勝つ可能性がありそうなのですから期待してしまいます。
今回はそんなケンタッキーダービーへ挑戦する日本馬や、
現地での評価やライバルとなる有力馬について見ていこうと思います。
日本馬3頭が挑むケンタッキーダービー

今年のケンタッキーダービーへと挑む馬は、
デルマソトガケ、コンティノアール、マンダリンヒーローの3頭です。
2歳の芝王者でUAEダービー2着のドゥラエレーデも参戦予定でしたが、
脚の不安により回避し日本ダービーへと進むこととなりました。
それでも3頭が同時に米国三冠へ挑むとなれば史上初の出来事となります。
しかも、決して勝つ可能性がない訳ではありません。
デルマソトガケは全日本2歳優駿を制した後、サウジダービーで3着、そしてUAEダービーを制して挑みます。

既に日本のダート界では2歳王者となり、さらに海外遠征も経験しているのです。
そうしたことから、ケンタッキーダービーでも実力を発揮することができるはずで
かなり期待が持てます。
父のマインドユアビスケッツはアメリカのG1マリブステークスを制しており
血統面からも米国のダートも苦にならないはずです。
また、2頭目のコンティノアールはカトレアステークスを制した後
サウジダービー5着、UAEダービー3着という成績で挑みます。

世界で何度も快挙を成し遂げている矢作厩舎の馬で
スタッフのサポートが期待できます。
こちらも父はアメリカのG1ブリーダーズカップ・スプリントなどを制したドレフォンで
米国のダートには適正がかなりあるはずです。
そして3頭目は地方馬マンダリンヒーローです。

マンダリンヒーローは大井競馬所属の馬で、前走はサンタアニタダービーへと挑み
ハナ差の2着と大健闘しました。
このサンタアニタダービーはケンタッキーダービーの前哨戦として知られているレースで
ここで結果を出したことにより、アメリカでもかなり注目を集めています。
この馬も父のシャンハイボビーがブリーダーズカップ・ジュベナイルを制しており
米国のダートへの適正が血統面でも裏付けられています。
この3頭で挑む予定の日本勢ですが、今のところマンダリンヒーローだけは
出走が確定していません。
これは今年のケンタッキーダービーのボーダーラインが非常に高くなっていることが理由として挙げられます。

ケンタッキーダービーへの出走枠は、ポイント制により決まります。
サンタアニタダービー2着馬には40ポイントが付与されており
例年であれば十分ケンタッキーダービーへの出走が叶います。
しかし今年は多くのポイントを持っている馬たちが出走する予定となっており、
4月11日時点ではフルゲート20頭のところ24番目となっています。
ちなみにデルマソトガケとコンティノアールは
JAPAN ROAD TO THE KENTUCKY DERBYという
出走馬選定ポイントレースの上位馬のため出走が確定しています。
ただ海外馬は直前に天候や相手を見て回避することも多く
補欠4番手であれば出走が叶う可能性もあります。
また米国の三冠は期間が短く、二冠目のプリークネスステークスはケンタッキーダービーの2週間後に予定されています。
そのためもしケンタッキーダービーに出走できなくても、
二冠目、三冠目のレースへの出走へと挑戦してほしいところです。
その分遠征費用はかかりますが、サンタアニタダービーの2着賞金は15万ドル(約2000万円)あるため
それで賄うことができるはずです。
また、遠征費用の話でいくと、恐らくデルマソトガケは遠征費用を主催者が出しているものと思われます。
昨年同じくUAEダービーを制してケンタッキーダービーへと挑んだクラウンプライドは
ドバイからアメリカ間、そして帰りのアメリカから日本間の輸送費、
さらに厩舎関係者の渡航費や現地滞在費は各主催者から提供されました。
当時のクラウンプライドと比較した場合、デルマソトガケの方が実績がある馬のため、
同じ様に遠征費用は出してもらえているはずです。
遠征費用は1000万円から2000万円程度かかると言われており
これまで稼いだ賞金があるとは言え、出してもらえるのであれば馬主としても挑戦しやすくなりますね。
では、このように史上初の3頭で挑もうとしているケンタッキーダービーですが、
現地での評価はどうなのでしょうか。
そしてライバルとなる馬は誰がいるのでしょうか。
Expand All今年のケンタッキーダービーのライバルは

今年のケンタッキーダービーは、基本的に一強だと言われています。
その一強とされる馬の名はフォルテと言います。
フォルテは2022年5月にデビュー勝ちを収めると、
2戦目のG3では4着に敗れます。
しかしそこから一気に4連勝で4つのG1を制しました。
その中には米国の2歳G1の最高峰であるブリーダーズカップ・ジュベナイルも含まれており
まさにこの世代における最強馬と言える存在となっています。
脚質としては差し・追い込み型で、G1初挑戦だったホープフルステークスでは
後方2番手から一気に脚を伸ばし2着に3馬身差をつけて快勝しました。
またブリーダーズカップ・ジュベナイルでは道中は中団で追走し、
3コーナーで一気にまくりを見せて、最後は2着馬との競り合いを制しました。
2023年初戦となったフロリダダービーでも強い競馬を見せており
状態は万全のようです。
一方で現地の報道を見る限りでは日本馬の中だと
デルマソトガケがもっとも注目されているようです。
前走のUAEダービーのパフォーマンスを見て有力視する声がある一方で
昨年のクラウンプライドがケンタッキーダービーで13着と大敗したことから
このローテーションは適正を不安視する声もあがっていました。
また、マンダリンヒーローも前走の2着で評価が急上昇しています。
サンタアニタダービー勝ち馬のプラクティカルムーブは、
G2を2連勝していた勢いのある馬で当日は単勝元返しという鉄板級の馬でした。
その馬とハナ差の接戦だったことから、かなりやれる馬だという評価になっていました。
カナダやアメリカで活躍している木村和士騎手が継続騎乗し
ケンタッキーダービーを勝つようなことがあれば、地方所属馬ということも含めまさに伝説が生まれます。
今回挑戦する3頭はいずれも父が米国で活躍した馬なのですが、
セールでの落札価格はそこまで高い馬ではありませんでした。
デルマソトガケは2021年のセレクトセールで1980万円、
コンティノアールは同じく2021年のセレクトセールで7700万円、
そしてマンダリンヒーローは2021年 北海道サマーセールで1100万円という価格でした。
コンティノアールこそ7700万円とドレフォン産駒としては高額の部類に入りますが、
デルマソトガケやマンダリンヒーローの様に1000万円台の馬が
海外で活躍を見せるというのはすごいですね。
これまで日本馬はケンタッキーダービーに4頭が出走してきましたが、
最高は2019年のマスターフェンサーによる6着でした。
未だ掲示板にも入れていない日本馬ですが、
今年は3頭が挑みますし、海外での実績も十分です。
特にマンダリンヒーローは米国競馬の特徴である早いペースについていけた点で
かなり適正はあるはずです。
米国クラシックを制するという快挙達成へ、3頭には全力で頑張ってもらいたいと思います。