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重馬場リーディングサイアーランキング。一番重馬場が得意な種牡馬は誰?

2023年のリーディングサイアーはドゥラメンテでしたが、条件によってはトップでないこともあります。

特に馬場条件の違いにより、その状況は大きく変わります。

そこで今回は、重馬場に絞った場合どの産駒の子が活躍しているのかについて見ていきたいと思います。

重馬場の芝が得意な種牡馬

まずは芝の重馬場に絞って見てみましょう。

2023年の重馬場に絞った場合でのリーディングで3位に入ったのはディープインパクトでした。

ディープインパクトは比較的軽い馬場を得意とする傾向がある印象でしたが、
やはり現在残っている馬は優秀な馬たちが多いこともあり、重馬場でも成績は良い様です。

2023年ディープインパクト産駒は重馬場の芝に66回出走し、10勝をあげています。

勝率は15%、複勝率は26%となっています。

良馬場などを含めた芝全体では勝率9%、複勝率29%となっており勝率では重馬場の方が上回っています。

そして2位はハービンジャーです。

ハービンジャー産駒は重馬場や洋芝を得意としているため、納得ですね。

今年72回出走し7勝しています。

ディープインパクトよりも勝利数は少ないのですが、収得賞金額で見るとわずかにハービンジャーの方が上回っています。

こちらの勝率は10%、複勝率は28%です。

芝全体のリーディングでは8位で、勝率9%、複勝率27%となっていることから
若干ではありますがやはり重馬場の方が得意であると言えそうです。

そして1位は、キタサンブラックです。

32回出走し、5勝しています。

こちらはまだ初年度産駒が4歳ということもあり出走回数が少ないのですが
比較的上位のクラスで勝利をしているため、収得賞金額では1位となっています。

また特にキタサンブラック産駒は重馬場において複勝率が38%あり、
ハービンジャーが28%、ディープインパクトが26%ということを考えると
かなりキタサンブラックは重馬場に強いことが分かります。

また芝全体だとキタサンブラックは4位に位置しており
勝率13%、複勝率31%となっており、いかに重馬場が得意なのかが見て取れます。

確かにキタサンブラック産駒はイクイノックスなどの芝馬だけでなく
ウィルソンテソーロやペイシャエスといった馬が出てきており、好成績を収めています。

また振り返ればキタサンブラック自身も過去に不良馬場の天皇賞(秋)を制しており
そのパワーが産駒にも伝わっているのかもしれませんね。

逆に現在芝全体のリーディングで1位になっているドゥラメンテは、
重馬場に絞ると8位と低迷しています。

その勝率は5%、複勝率は34%です。

芝全体だと勝率10%、複勝率30%となっており
複勝率こそ重馬場の方が上ですが勝率で見ると重馬場では半分にまで減少してしまいます。

また、芝全体で2位のロードカナロアは
芝全体では勝率10%、複勝率28%ですが、重馬場だと勝率6%、複勝率24%となっておりやはり重馬場の方が成績が悪くなります。

重馬場でのリーディングでも4位になっており、あまり雨ばかり降ると全体のリーディングにも影響してきそうです。

このように芝では重馬場かそうじゃないかでかなりリーディング上位のメンバーが変わってきます。

雨が沢山降った時の芝レースでは、血統面を重視した方が良いかもしれませんね。

重馬場のダートが得意な種牡馬

では次にダートを見てみましょう。

ダートの場合、重馬場の方がスピードが出てタイムが早くなることも多く単純にパワーだけが重視される環境ではありません。

逆にスピードが要求されることもあります。

そんな重馬場のダートにおいて優秀な成績をあげているのはどの馬でしょうか。

まずはJRAのダートについて見てみましょう。

重馬場ダートで3位はシニスターミニスターです。

57回出走し7勝をあげています。

6月には重馬場で行われた三宮ステークスで産駒のキングズソードが勝利しており、
彼はその後JBCクラシックでも優勝しました。

JRAダート全体の勝率は、勝率11%、複勝率31%で、
重馬場に絞ると勝率12%、複勝率28%となります。

重馬場だと勝率が若干高くなり、複勝率が若干低くなっています。

シニスターミニスターの場合、重馬場でも大きく変わることはないということを頭に入れておけば良さそうです。

そして2位はドレフォンで、86回走り9回勝利しています。

ダート全体だと勝率12%、複勝率28%で、
重馬場だと勝率10%、複勝率29%となっています。

こちらも重馬場だと若干勝率は下がりますが、複勝率では高くなっており大きな差はなさそうです。

ドレフォンはジオグリフなど芝で走る馬もいる一方でダートでも下級条件を中心に成績をあげています。

ドレフォン自身はブリーダーズカップスプリントを勝利した米国のダート馬ですから、
産駒がスピードとパワーを要求される重馬場のダートが得意なことは当然と言えるかもしれませんね。

そして1位はヘニーヒューズでした。

ヘニーヒューズ産駒は97回出走し、9勝をあげています。

ダート全体では勝率11%、複勝率31%ですが、
重馬場だと勝率9%、複勝率27%となっています。

そのため重馬場の方が苦手なように見えますが、全体の出走回数や重賞勝利数により
重馬場でのリーディングが1位となっています。

また勝利数はドレフォン産駒と同じですが、収得賞金額で上位に来ています。

ちなみにこのトップスリーは、JRAダートの総合ランキングでも同じで
ダートの場合は良馬場でも重馬場でも活躍する馬はそれほど変わらないのかもしれません。

あえて言うならヘニーヒューズが勝率や複勝率を落としており、
9勝のうちの2勝も、10月にみやこステークスを制したセラフィックコールが
1勝クラスと2勝クラスで挙げた勝利となっています。

そう考えると、抜けた実力がない場合にはヘニーヒューズ産駒を
重馬場のダートで買うのは避けた方が良いのかもしれません。

また地方で見てみると、3位がシニスターミニスターであることは同じですが、
2位はマジェスティックウォリアーとなっています。

マジェスティックウォリアー産駒は地方の重馬場で263回出走し、29勝しています。

そして1位はエスポワールシチーで、産駒は246回出走し40勝をあげています。

勝率は16%、複勝率は38%となっておりエスポワールシチー産駒が地方の重馬場でかなり強いことが分かります。

ちなみに総合ランキングではシニスターミニスターが1位で、2位にエスポワールシチー、3位にパイロとなっており
マジェスティックウォリアーは6位となっています。

それが重馬場になるとマジェスティックウォリアーが3位になるのですから、
彼の産駒は地方の重馬場ダートとの相性がかなり良いと言えそうです。

このように重馬場になる場合、総合ランキングとは異なる種牡馬が上位に来ることがあります。

こうして見てみると、やはり血統というのはある程度重要なのだと思わされますね。

凱旋門賞で日本馬が苦戦している状況などを見ればやはり馬場の適性というのは重要であることが分かります。

そしてそれが日本の競馬場であったとしても、良馬場か重馬場かによって馬の成績は変わってきます。

そのため重馬場が得意な種牡馬を知っておくことで、雨が降った時の的中につなげていきたいですね。

それにしてもキタサンブラックは強いですね。

来年の種付け料は産駒のイクイノックスとともに2000万円に高騰していますが、
産駒が芝ダート、良馬場、重馬場問わずに活躍するのですからそれも仕方がないのかもしれません。